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□心
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知らなかった
こんな気持ちも
こんな俺も。
*心*
部活も終わって、後は家に帰るだけになった。
いつもはもう少しだけ残って練習をするのだけど。
今日ははやく帰ろうと思って練習をやめた。
―――この後俺は、自分の行動に後悔する。
少しだけ暗い道を歩く。
冬のようにすぐには暗くならない。
そよそよと心地よい風が吹いて俺の髪が揺れた。
（千石さん、今何してるのかな）
少しだけ考えて、顔が熱くなった。
こんなに人を想ったのは初めてで、時々戸惑ってしまう。
そんな俺をみて、千石さんは、はにかむようによく笑っていた。
そしてよく『好きだよ』って言ってくれた。
それがとても嬉しかった。
…口には出さないけど。
***