◆◇series◆◇

□俺の可愛い妹
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─Rei ver.─

※捏造のオンパレードです。注意して下さい。











家庭の事情でなんやかんやあって、幼い頃から俺と透と名前は一緒に暮らしてきた。
現在進行形で俺達は三人で仲良く一つ屋根の下で暮らしている……のだが、







『んん……れぇにぃ……』

「……こら、名前、……また部屋間違えたな?」



『ごめ、んぅ……すぅ…』

「あっ、…二度寝するんじゃない!ほら、遅刻するぞ!」

『やぁ……あと、5分だけ……』





パジャマが捲れ上がった所為で、ちらりと覗く白い腹。
溜め息を溢しながら捲れた所を直して布団を掛けた。





妹であり、家族である名前の存在が、俺の頭を悩ませている。
瓜二つの顔をした俺、降谷零と透は間違いなく血の繋がりのある兄弟だ。が、しかし、






「……5分、たったぞ?」

『零にぃさん……』

「………あと3秒以内に起きないと襲うぞ」

『ひぇっ?!…お、おきまひゅ!……痛い…舌噛んだ…』






俺達と名前の血の繋がりは、皆無だ。






『もーっ……そんな脅かさなくたって、ちゃんと起きるのに…』

「おはよう、名前。また零の布団に潜り込んだんですか?」

『潜り込んだって……間違えただけだもん!』

「どうせなら僕の部屋に来ればいいでしょう?何で毎回あいつなんですか」

『透兄さん…!ちょ、…もう…後ろからぎゅってされたら動けないってー!!…んぐぐぐっ……力強すぎ…っ』

「ふふふ、これでも鍛えてますからね…」









「こら!二人とも、早く準備しないと遅れるぞ!…透、いつまでくっついてる気だ?早く離せ」

「零、……男の嫉妬は醜いですよ?」

「黙って準備できないのかお前は。そのお喋りな口に朝刊突っ込むぞ?」



『零兄さんも透兄さんも、笑顔で刺々しいオーラ放つのやめようよ……私にも突き刺さってるよ、きっと』

「…だ、そうですよ?」

「お前もな」

『お腹すいたなぁ…』

「……」

「……」




『透兄さん……フレンチトースト…』

「そんな顔されたら、断れないじゃないですか。待ってて、すぐ作りますから」

「そんな時間あるのか?」

「あれ?言ってませんでした?シフト変更があって、僕と名前は午後からですよ」



「……聞いてない」

『梓ちゃんが午後から予定があるからって、私と入れ替わったんだ!言うの忘れてた……ごめんね?』

「可愛いから許す」



「何だかんだ言いつつ、名前には甘々ですよね、貴方」

「お前にだけは言われたくない」

『もーっ!!また!すぐ喧嘩するんだから……零兄さんはそろそろ出ないとダメなんでしょ?』

「……あぁ、」




『ほら、ネクタイやったげるから……っと、きゃ!』

「っ……あぶな、いだろ」

『う、……ごめん』







頭から転びそうになった名前を抱き留めたら、腕にマシュマロのように柔らかな感触。眠気が一気に吹き飛んだ。







「…気を付けろよ?全く……危なっかしいな…」

『はぁーい………あ、このまま結ぶから、もう少しこのままで!』





もう少し危機感を覚えて欲しい。でないといつか理性が保てなくなる自信がある。



男は皆狼だってこと、名前はちゃんと理解した方がいいと思うんだ……が、








『できた!……零兄さん、いってらっしゃい!お仕事頑張ってね!』


「あぁ、……いってきます」

『あ、ちょっと待って!忘れ物!』

「忘れ物?」





ーーーちゅ、




『えへへ、今日も一日頑張れるオマジナイ〜…なんちゃって』

「……ふ、…頑張れそうだよ」







頬に残る、口唇の柔らかな感触に、思わず緩む口元。

まだ暫くはこのままでもいいか、とも思う。
 

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