ガウリナ(甘)



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逃げられない様にと、その細い体に回した左腕に緩く力を込め、握っていた右手を掴み直す。
耳元に唇を寄せ「答えは?」と訊けば、耳まで赤くして困った様な顔の彼女。
その瞳を見つめながら右手を自分の口元へ引き寄せ口づけた。
見る見るうちに泣きそうな顔に変わっていく。

「わかってる…くせに…」

呟くようにそう言ったきり俯いてしまった強情な彼女に、答えを強要するのは酷だろうか。
 
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