珍・日本昔ばなしシリーズ
□珍・一寸法師
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むか〜し、昔、あるところにジーさんとバーさんがいました。
2人の間には一寸法師という一人の息子がおりました。
村の少年A:次何して遊ぶ!?
一寸法師:かくれんぼしよっ!!
村の少年B:ええーっやだよ。一寸法師、ちっちゃくて見つけられないんだもん
村の少年A:んじゃ、中当てやろうっ!!
一寸法師:うん。いいよ
村の少年B:よしっ!!絶対に負けんぞっ!!
説明しようっ!!中当てとは、大きな四角形を地面に書き、その枠の外に2人。後は全員枠の中に入る。その後、外の2人が中のヤツらにボールを当てて、当たったらその当てられたヤツは枠の外に出るという、しょーもない遊びである。ちなみに枠の外に出たヤツは中のヤツにボールを当てる行為に参加でき、中のヤツがいなくなるまで続けるのだ
村の少年AとBが枠の外。他の一寸法師を含めた4人が枠の中である
村の少年A:よ〜しっ!!まずは、お前だっ!!えいっ
村の少年Cがボールに当たり、枠の外にでる。残るは一寸法師を含めた3人である。
村の少年B:次は枠の外にいるヤツらのトリプルプレーだっ!!狙いは一寸法師っ!!
村の少年C:おっしゃっ!!当てるぞ〜っ・・・って、あれ!?一寸法師は!?
村の少年A:え!?さっきまでそこに・・・
村の少年D:おい・・・村の少年E・・・お前・・・一寸法師踏んでるぞ(ガビーン!!)
村の少年E:え!?(足を上げる)ああーっ!!ホントだっ!!踏んでたっ!!
村の少年B:うーわっペラっペラになってるよ
一寸法師はいつまでたっても大きくならなかったのだ。
ところ変わって、こちらはジーさんやバーさんの質素な家である
一寸法師:お帰り〜っ!!
ジーさん:おや。一寸法師。ただいま。今日もたくさん遊んだようじゃな
一寸法師:うん。楽しかった
バーさん:ほれ。もう食事はでき取るぞ。それより一寸法師や
一寸法師:ん!?なに!?おばあ様
バーさん:帰り道にお金は落ちとらんやったかいの!?(オイ)
一寸法師:ぶーっ(口の中のご飯を噴出す)
ジーさん:やめんかバーさん。意地汚いぞ
バーさん:冗談じゃ・・・それより、一寸法師はちっとも大きくならんのう・・・やっぱり牛乳飲まんといかんのかいのう・・・
ジーさん:そうかもしれんが・・・この時代に牛乳はないからのう・・・(じゃあ、なんで牛乳という単語を知ってんだ!!)
バーさん:もしかしたら、妖怪かもしれん・・・
ジーさん:バーさんっ!!
バーさん:い、いや、冗談じゃよ
ジーさん:わしもうすうす思っておったんじゃ
だああぁぁぁぁ(バーさんと一寸法師がズッコケる)
ジーさん:その小ささからするとお前は目玉のおやじじゃなっ!!おのれっ!!正体をあらわせっ!!妖怪めーっ!!
一寸法師:そんなわけないでしょっ!!いいかげん怒りますよっ!!だって、そんなこと言ったら・・・おじい様かおばあ様の最低どちらかが妖怪ということになりますよ
ジーさん:実はな・・・一寸法師・・・
一寸法師:え!?・・・まさか・・・
ジーさん:バーさんが妖怪なんじゃ。妖怪「オオメシグライ」(ばびゅーん!!)
バーさん:誰が妖怪「オオメシグライ」じゃーっ!!食べる子はよく育つんじゃ。カレーおかわりしよっと・・・
ジーさん:あんた、その年でまだ育つともりなんか・・・
一寸法師:おばあ様・・・それ・・・3杯目ですよ・・・しかも大盛りで
バーさん:一寸法師や・・・お前も食べんと大きくならんぞ
一寸法師:でも、その量だと大きくなるのは身長ではなくて、お腹だけなんじゃ・・・
わきあいあいと会話をする一寸法師一家であった。そして、一寸法師がボソっと一言つぶやいた
一寸法師:ココには大きな川があるけど・・・一体川の先にはなにがあるんだろう・・・
バーさん:ん!?川の先か!?そりゃ。京の都があるんじゃ。
一寸法師:京の都!?
ジーさん:そうか。まだ一寸法師はまだ京の都を知らんのじゃな。あそこはニギヤカでの。お侍さんやお公家様、そして・・・かわゆいお姉ちゃんがいっぱいおるんや・・・あは、あは、あはは・・・(ボワ〜ン)
バーさん:これ。ジーさんや。年がいもなく鼻の下が伸びとるぞ・・・それとよだれっよだれっ
ジーさん:ああ〜、すまん、すまん。
一寸法師:かわゆいお姉ちゃんか・・・
バーさん:一寸法師やっ!!お前までジーさん化せんでよろしいっ!!
一寸法師:おじい様っ!!おばあ様っ!!
ジーさん:そんな大きい声出さんでも聞こえ取るぞ。ココは大豪邸じゃないんじゃから
バーさん:でも、ほれ。ジーさん最近耳が少し遠くなってきたじゃろ!?
ジーさん:そうそう。そろそろ補聴器買わないと・・・って、余計なお世話じゃっ!!んで、何しにいくんじゃ!?
一寸法師:都に行って、偉いお侍になって、おじい様とおばあ様に楽をさせてあげたいのですっ!!