小説
□聖なる夜は
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「綺麗だね。」
クリスマスのイルミネーションを見て
当たり前のことしか言えない私に
あたなは微笑んだ。
微笑んでいるけど、どこか悲しそう。
「来年も来たいね。」
彼が呟く。
それにはどこか不安が混じっていた。
未来のことなど誰にもわかりはしない。
来年のクリスマスには私たちは別れてるかもしれないのだ。
彼が不安に思ってることもたぶんそれだろう。
確かにそうだ。
でも、そんなの知らない。
そんなの、気にしない。
なぜかって?
私は今が大事だから。
未来のことなど誰にもわかりはしない。
だから、未来のことなど気にしても仕方が無いのだ。
それより、今はあなたとこの堂々と美しく、でもどこか儚げのイルミネーションを
二人で見れている。
そして、お互いを愛し合っている
ただ、それだけが大事。重要なのだ。
だから、そんなに悲しげな顔をしないで。。?
今は、今だけは笑って私を抱きしめて。
一緒にいれるときまで、一緒にいるから。