小説
□あの空は
2ﾍﾟｰｼﾞ/8ﾍﾟｰｼﾞ
何もかも嫌になったから、
僕は飛び出したんだ。
本当は
ここから出たくなかったけど
ここは
暗くて、孤独で、
嫌なことばかり考えてしまうけど、
なぜか
ここは
温かくて、守られてる感じがするんだ
ここから出たら、
きっと、冷たい
きっと、厳しい
ここは
僕しかいない
だから、
誰も怒らない
だから、
誰のせいにでもできる
でも、そこから出てみようと思ったんだ。
なぜかはわからないけど。
あの階段を上って。
外に、外に、外に、外に、
そればっかり考えた。