小説

□一人ぼっちのクリスマス
2ページ/10ページ

咲夜は窓の外を見た。

クリスマスで賑わう町
クリスマスで浮かれる人々


「ふははははは。見ろ!人がゴミのようだ!!」


そんな窓の外を見ながら今年も一人寂しくムスカごっこをする。



はあ、とため息。


一人かあ、、、、、。



(もう寝よう。。。。)


一人でクリスマス起きていてもしょうがない。

寂しいもの。



咲夜はストーブを消した。


そこでふと隣にあるものに目が行く。


それは、暖炉。


昔は暖炉を使っていたが、両親がいなくなり手入れがめんどくさくなりもう使っていない。


(そういえば、、、小さい頃は暖炉からサンタロースが来るって信じてたっけ。)


まだ純粋だった頃。


サンタロースは存在して、そして煙突からくると思っていた。

だから、小さい頃はクリスマスの夜には暖炉の前に手紙やらケーキやらをサンタクロース宛に置いてた記憶がある。


今は遠い昔のことのように思える。


ほんの十数年前の話なのに。。




はあ、ともう一度ため息。

あの頃は、、、、。

幸せだった。



お父さんがいて、お母さんがいて。



(早くねよ。。。)



そう思ってドアに向かおうと振り返ったときだった。


どさ

「いってえええええ」



!?


後ろから何か落ちる音と、痛そうな声。



咲夜は声の方向を見ようと振り返る。


声がしたのは暖炉から。

もっと言うと暖炉の中から。



そこには


サンタロースがいた。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ