小説
□一人ぼっちのクリスマス
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咲夜は窓の外を見た。
クリスマスで賑わう町
クリスマスで浮かれる人々
「ふははははは。見ろ!人がゴミのようだ!!」
そんな窓の外を見ながら今年も一人寂しくムスカごっこをする。
はあ、とため息。
一人かあ、、、、、。
(もう寝よう。。。。)
一人でクリスマス起きていてもしょうがない。
寂しいもの。
咲夜はストーブを消した。
そこでふと隣にあるものに目が行く。
それは、暖炉。
昔は暖炉を使っていたが、両親がいなくなり手入れがめんどくさくなりもう使っていない。
(そういえば、、、小さい頃は暖炉からサンタロースが来るって信じてたっけ。)
まだ純粋だった頃。
サンタロースは存在して、そして煙突からくると思っていた。
だから、小さい頃はクリスマスの夜には暖炉の前に手紙やらケーキやらをサンタクロース宛に置いてた記憶がある。
今は遠い昔のことのように思える。
ほんの十数年前の話なのに。。
はあ、ともう一度ため息。
あの頃は、、、、。
幸せだった。
お父さんがいて、お母さんがいて。
(早くねよ。。。)
そう思ってドアに向かおうと振り返ったときだった。
どさ
「いってえええええ」
!?
後ろから何か落ちる音と、痛そうな声。
咲夜は声の方向を見ようと振り返る。
声がしたのは暖炉から。
もっと言うと暖炉の中から。
そこには
サンタロースがいた。