NOVEL―銀魂

□撫子姫恋歌;
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「チッ……いつまで寝サボってやがんだあの野郎…」



軽く悪態をつきながら、真選組鬼の副長、土方十四郎は昼の廊下を歩いていた。

何ともマイペースな部下を起こす為に、である。


既に時刻は午前十時を回っており、今日は非番であるとは言えそろそろ起こさなければならない。


障子に手を掛け、勢いよく開いた。









「…………………」



見えたのは、床に広がる亜麻色の髪。

長髪を纏った華奢な体が、こちらに背を向けてすやすやと眠っていた。
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