短編

□もしも赤井秀一が医者だったら…A
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秀一side〜



『………で?俺に話があるんだろ?』



下までついて行くと言って俺と一緒に出てきた優一



「……俺さ、本気で未夢の事好きだ。
大きくなったらぜってぇ結婚するんだ!って思ってた。


けど俺は肩を並べる人間じゃない。


未夢の隣に居れるのは…あんただよ」


……なんて奴だ。小学生がこんなこと考えるか?




「未夢のとこ、泣かしたらゆるさねぇからな」



『フン、言われなくてもそんなことさせはしない』



そういって俺たちは分かれた――








優一side〜


‘次は米花〜米花〜’


今、空港に向かう為、環状線に乗っている。


隣には……


「ホラァ優一君。あれが東都タワーよ!」


俺を送りに空港までついてきてる…未夢。



『未夢…。』



「ん?なに??」


鞄の中から封筒と小包を出す。



『誕生日おめでとう。未夢。』


「わぁ〜〜覚えてくれたの?ありがと!」


帰ったら開けるね。そういって自分の鞄にしまった。


………ったく、好きな女の誕生日くらい覚えてるに決まってるだろ



けど…


『今度はさ、オレん家来いよ、………あいつとさ』


あいつ……秀一。未夢の大切な人。


見事に完敗したんだ。俺。

まぁ初めから怠慢張る気はねぇし、
年齢的に釣り合わねーし…



俺の…一方的な片想いだったんだ。



「そーね、でも秀一と優一君。仲良くなってよかった!今度遊びに行くね。」


伯母さんの顔見たいし


そういって未夢はニコッと笑った



その時だった。





キィーーーーーーーーーーーーッ ドーーンッ!!


電車がいきなりブレーキをかけて、傾く。


急な事で何が起こったのか分からないが


何かに覆いかぶさられて、暗い闇に包みこまれた―――



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