短編

□もしも赤井秀一が医者だったら…C完
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秀一side〜


現場に着けばけが人やレスキューでごった返していた

列車からは煙が出ていて、

とても、危険な状態。


取りあえず近くにトリアージをしているドクターに聞く。


「赤タグはテントの中、黄色と緑はブルーシートの上に運んでいます」



『リストはあるか?』



「はい」


と名前を搬送先の書かれた紙を渡される

雑で読みにくいが、未夢と優一の名前はまだない。

記入漏れか、

それともまだ救助されていないのか…



「赤井。どうした?」


『あ、いや……』




伊崎さんに聞かれる。


「もしかして…未夢ちゃんもこの電車に乗っていたのか!?」


『いや…まだ決まったわけではないですが…連絡取れなくて…』


「そうか。………とにかく俺も気にかけて見とくからとりあえず目の前の患者に集中しろ。
まだ大勢いるからな。」



「行くぞ」と言われ赤タグの付いている…
テントの中へ向かう。



―――――――――――――――



ピピピッ ピピピッ ピピピッ


あらゆるところで心電図のアラーム音が鳴る。



『クソッ!!』


‘早く!!父を助けて下さい!’


‘バカヤロ―!!こっちが先だ!’


‘娘がっ!!!’


回りから助けの求めが聞える中、
俺は目の前の患者を助ける―


しかし、一向に心拍は戻らない



「オイ赤井!そっちは??」



『ダメです。そちらを運んで下さい。』





ピーーーッ



ゼロと表示され、心臓が動いてないのが分かる




医者なのにっ…助けられなかったっ…



だけど、他にも大勢いる。


早く、次の患者に――――




















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