pkmn novels
□青春の受難
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※学パログリレ グリーンとレッドは高2
レッドさんがひどい
今日も天気がいいな、と僕は頭上に広がる青空を見ながらそう思う。
一昨日台風が過ぎ去ったことで梅雨は終わりを告げたらしく、気温は一気に上がり夏が本格的に始まろうとしていた。
「あの・・・すいません、私の話聞いてますか?」
ああ、いけない。忘れるところだった。
改めて目の前にいる、僕をここ屋上に呼び出した女の子を見る。
僕は今、いわゆる告白というものを知らない女の子からされていた。
彼女の告白にいつまで経っても返事をしない僕に、彼女は少しイライラしているように見えた。
「私じゃだめなんですか?」
そう言う彼女の言葉に内心首を傾げる。
だって君のこと知らないし。さっき始めて君の存在を知って、今僕がわかるのは(上靴の色から)君が1年生ってことだけ。
「でも、ほら、付き合ってからお互いのことを知ることだってありなんですし・・・」
ああ、もうウザいな。
僕の貴重な昼休みをつぶしてまで話したかったことってこんなことか。
僕が黙っている間にも女の子は何かごちゃごちゃと言っている。
ウザい。早く教室に戻りたい。
なので僕は手っ取り早い一言で女の子を黙らせることにした。
「・・・好きな人いるから」
実際にはいない。
女の子を黙らせるための嘘だ。
ピタリ。
案の定、女の子がかたまる。
そして泣きそうな顔をしたかと思うと、彼女はワッと泣きだして屋上からでていってしまった(どうでもよかったのであまり覚えていないけど確かそうだった)。