鮮血のように真紅の花を
□風邪をひけば誰でも弱気になるものです
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「…ん……あれ…?っ、ルルーシュ!?」
目が覚めると、大好きな君の、綺麗に整った顔が視界一面に広がった。
「おはよう、スザク。よく眠れたか?」
今にも吐息が重なりそうな距離で、ルルーシュが尋ねてきた。
「ん……あれ、僕…なんで寝て…」
ふと見回せば、ここは見慣れたルルーシュの部屋だ。そのベットで、僕は横になっていた。
さっきまで、生徒会室で仕事をしていたハズだが…
「急に倒れたんだよ。覚えてないのか?」
そう言われて、ふと今日は風邪をひいていたのだと思い出した。
「保健室は遠いからな。俺の部屋に連れてきたんだが…」
ルルーシュが上体を起こし、僕の上に馬乗りになる。
「…ごめん、迷惑だったよね」
「そんなわけないだろ」
彼はふっと笑った。
「でも、運んでくれたんだろ?重かったでしょ。ルルーシュ体力無いのに」
「お前、めちゃめちゃ失礼だぞ?」
そういって笑うルルーシュの瞳に、怒りの色は無い。
互いに、冗談だとわかって、くだらない応酬を繰り返す。
でも、この瞬間が、僕にとって最高に嬉しい瞬間だった。
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