鮮血のように真紅の花を

□ルルーシュさんの誕生日2010
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「…ーシュ…、ね、起きて?ルルーシュ…」

囁くような小さな声。
しかし、それが愛しい愛しいmy honeyのものだとしたら、それはどんな大声よりもはっきりと聞こえる。

目を開けると、優しげな微笑みを浮かべたスザクが、俺に馬乗りになっていた。
ワイシャツと制服のズボン。そして、その上に

ピンク色のフリルがついた、新妻エプロンとお揃いのカチューシャ。

普段ならあり得ない格好に、ルルーシュは驚愕と同時に萌えメーターが満タンとなる。

(どうしたんだ…!?いつもはこんな格好をさせようとすると、
『ふざけんなよコノヤロウ☆』
と回し蹴りを食らうのに…)

今日は自らこの格好をしている。

「な、何だ…、その格好…」

「ほぇ?だって、ルルーシュはこんな格好が好きなんだろ?それに、ほら…

今日って、君の誕生日じゃないか」

「そ、それはそうだが…って、」

「これが新妻の正装だし」
「…新妻ぁ!?」

(いや、確かにスザクは俺の嫁だが…っ、そう言えばスザクは決まって
『寝言は寝てから言え♪』と鳩尾にパンチを食らわせてくる!
それが…自ら新妻宣言だとぉ!?朝からヤバイ萌えるだろう!これも誕生日だからか、だとしたら、オールハイルバースデー!)

いつもと全く違うスザクに困惑し、一人盛り上がるルルーシュ。

そんな彼にはお構い無しに、スザクは顔を近付け、

「…っ……!っふ、…」

いきなりキスしてくる。

「んぁ、……う…くぅ…」
決して巧いとは言えない、たどたどしく、幼い舌使い。

しかし、滅多にないスザクからのキスに、ルルーシュは酔い、欲情していた。

スザクの体を強く抱き締め、ぐるりと反転する。

「スザク…、いいか?」

「ダメだよ…学校が」

「今すぐ抱きたいんだ…」
熱っぽく囁くと、スザクは観念したように

「…仕方ないなぁ…」

そう言って、手を伸ばしてルルーシュに抱きついた。
「…誕生日、おめでとう」
「ああ。……最高の、誕生日プレゼントだよ」

そう言って、今度はルルーシュからキスを仕掛け…


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