鮮血のように真紅の花を

□素直にはなれない、なってはいけない
1ページ/2ページ

良かった。

あの二人は、どうやらくっついたようだ。
ラウンズのみんなにも要報告だな。
まったく、他のみんなは気付いてるのに、肝心の本人達が互いに気付かないなんて。
まあ、最終的にジノがアクションを起こしたみたいだけど。

でも、こっちに向かってきたときのアーニャは可愛かった。
学園のみんなは気付かなかったみたいだけど、もう一年近く一緒にいる僕には飛び切り嬉しそうに見えた。
もっと顔に出せばいいのに、素直じゃないなぁ。


今いる時は永遠じゃないんだから。
今があるうちに、ちゃんと伝えなきゃいけないのに。
今に、今という夢に溺れられるうちに。
今が無くなったとき、後悔しないように。
今があるという幸せをかみ締めて、大好きな人がとなりにいる現実を感じて。





僕のように、
言葉が足りなくて、たくさんすれ違って、最悪の結末を描かないように。

自分の想いは、ちゃんと伝えなきゃならない。












そう、
あの時、もっと話せば僕らはわかりあえたのだろうか?
あるいは、僕らは本質的にわかりあえなかったのだろうか?





僕らは、僕らの今は、避けることの出来ない運命だったのだろうか?


あの輝かしい日々の裏で、この悲しい運命は始まっていたのだろうか?
それは、決して乗り越えられないものだったのか?








――僕らがあの日出会ったのは、偶然か必然か。


そして、僕らが惹かれあい、愛し合ったのは…








ねぇ、

もし今日、僕がこのイベントに参加していたら。
僕はどうしていただろうね?
屋上から傍観者を気取るのか、
それとも、僕は、僕は君の…





また、やってしまった



こんな風に思うことすら、僕を救ってくれた君への冒涜なのに
ユフィ、ごめん


それでも僕は、とめれないんだ
いまルルーシュのとなりに、当たり前のようにいるシャーリーが妬ましくて


こんな風にこれからもずっと苦しむなら、



僕は君のいる場所にもう行きたいよ




ルルーシュ。
僕は、素直にはなれない。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ