鮮血のように真紅の花を

□シリアスじゃない皇帝騎士の話 inエイプリルフール
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紆余曲折の末、道を同じくすることになった俺達。
お互いの誤解もとけ、一年前のような――つまり、恋人関係を取り戻していた。
残り僅かの、ゼロレクイエムまでの束の間を楽しもうと。

俺にせよスザクにせよ、ゼロレクイエムの先に自分の未来は無いのだから。















「ルルーシュ」

でか過ぎるベッドの上で読書していると、なにやら深刻な顔をしたスザクが近づ
いてきた。
いつもの騎士服ではなく、シャツとスラックスというラフな格好で。
風呂上がりなのか髪からは水が滴り、首筋まで流れている。



(色っぽい…)


もともと綺麗で大きな瞳を持ったスザクは童顔で、それとしなやかな筋肉やひとつひとつの仕草が相俟ってどうしようもなく色っぽい瞬間があるのだ。

そんなことを考えながら、俺は文庫本に栞をはさみスザクと向き合う。

「なんだ?」

わざと優しい声色でいう。
その方が、この先いろいろ傾れ込みやすい。
この先が何かは、まあ想像にお任せするとして。


スザクは頬をほんのり赤く染めながら口を開いた。


「俺、っ…お前なんて大ッ嫌いだからなっ!」


それだけ言うと彼は足早に部屋から出ていった。
残された俺は言われた言葉の内容にポカーンとしていたが、やがてその言葉の真の意味を理解し







やばい、きっと喜びのあまり顔がにやけているだろう。





今日は一年に一度嘘をついてもいい日、エイプリルフール。
俺は最愛の騎士に返事をするため、彼を追って部屋をあとにした。






END


本当は嫌われたと思ってあたふたしてる微ヘタレルルーシュも考えてたのですが、
こういうイベントのチェックはマメな男だと思うので。



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