蒼龍学園物語
□第一章
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「…ここが理事長室か」
若干疲れた声でつぶやく。
なぜ疲れてるかって?
それはここの校舎があまりにも広すぎるからだよ。
ここにたどりつくまでに歩き始めてから三十分はたったね!確実に!
コンコンとノックをすると中から許可する声が聞こえる
「失礼しまーす…」
入った瞬間唖然とする
天井からはシャンデリアが下がり煌めいてるし
なんだか高級感あふれる家具がたくさんおいてあるし
何より広い!普通の教室二つ分は確実にあるだろうというくらい広かった。
「君がもう一人の転入生…確か浅田くんだったかな?」
理事長と聞いてイメージするような渋い声ではなくてまだ若々しい声が俺を呼ぶ。
はっとして視線を向けるとまだ三十代半ばくらいの長身で端正な顔立ちの男の人が居た。
「はい。今日からお世話になる浅田麗都といいます」
ぺこりと頭を下げるとこっちへ来なさいと手招きされる。
失礼します、と言ってから理事長の向かいにあるソファに座る。