Novel

□いつかは、ね。
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「そろそろ下校時間だ、きりがいいとこで終わりにするぞ」

「「「はーい」」」

最近、日が短くなってきた。
下校時刻もだんだん早くなってきている。
生徒会の仕事も早め早めに終わらしていかないと帰るころには、真っ暗になる。さすがに高校生とはいえ、暗くなってからの下校は世間的によろしくない。
今日も、まだ明るい時間帯に終わらせて帰ろうと美咲が声を掛けていた。
気づけば、生徒会役員のみんなは生徒会室をあとにして、かえっていた。
生徒会室には美咲ともう一人だけ。

「おい、もう帰るぞ。鍵を閉めるから早く帰る準備しろ。」

「んー。おつかれ、会長」

背伸びをしながら、椅子から立ち上がる。背の高くてひょろっとした容姿端麗な男。碓氷拓海が声をだす。

「あぁ、てかお前は本読んでただけだがな。つーか、毎日ココに来なくていいんだぞ。生徒会役員じゃないんだから。むしろ生徒会役員以外立ち入り禁止だ」

何度言えばわかるんだとあきれた口調で息をつく。
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