Novel
□兄と妹
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・・・・・さき、美咲・・・
(誰かが呼んでる・・・・・あの声は、・・・・・・・碓氷?・・・・あっちにいる女の子・・・・アレは私か?)
呼ばれる声とは反対方向に、私にそっくりな幼い女の子がいる。
「たくにぃ」
幼い私が、碓氷に向かって「たくにぃ」と呼んで、嬉しそうに駆け寄る。
碓氷が幼い私の頭を、優しく撫でている。
幼い私は嬉しそうだ。それを見ている碓氷も穏やかでやさしい顔をしている。
("たくにぃ"ってもしかして碓氷は私の兄貴?なんだ?夢?どうなってんだ?)