スマブラ短編
□恋愛映画
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映画で一番盛り上がる場面になった
『(わぁ…泣きそう…)』
後ろの後ろの席から鼻をすする音が聞こえる
『(周りが泣いてる…ああ…私も泣きそう…)』
肘置きにの近くに置いてあるユンカの手をロイが少し握った
『!……(…ど、どきどきするなぁ…なんか恥ずかしくて涙引っ込んじゃったよ…)』
そして感動のシーンが終了し、映画もそのまま終了した
それと同時に2人は手を離す
『(あ……残念…)』
2人は映画館の外に出て近くの公園のベンチに座った
「映画どうでした?」
『最後感動しちゃったよー!泣きそうになっちゃったー』
「そうですか?」
『え、そんなに感動しなかった?』
「俺は恋愛物の映画ってどうも合わないですね」
『??』
ユンカは頭に ? を並べた
「俺は普通の恋愛したいので、映画とか見ても共感をあんまり得ないというか…」
『へぇー…(面白い考え方だなぁ)』
「遠距離恋愛とか、一度別れてお互い考えようとか…俺には絶対無理ですね」
『…それは…私もかも…』
「近くにいないと…いつ危ない目にあってるか分からなくて心配ですしね」
『…え?』
ロイはユンカをジーッと見ている
『…私に言ってる?』
「もちろんです」
『ま、待ち合わせの時のあれは…!私…あんなのはじめてだったし…』
「だからこそ心配なんですよ。周りの男をひねり潰すような力があればいいですけど…そんな力ないでしょうし…」
『うん、ない…』
「だから…」
ロイは少し視線をそらした
「…これからも俺の側にいてください。俺が守ってあげますから」
『…!』
少しだけロイの顔が赤くなった
『……もちろん…だよ…』
ロイはユンカの肩を抱き寄せて夕日を眺めていた
「これからもよろしくおねがいします」
『うん、こちらこそ…』
ロイはユンカの顔を少し持ち上げてそっと唇にキスを落とした
『……!ロイ…!』
「どんな恋愛映画より…素敵な物語を歩みましょう…」
『…うん!』
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⇒あとがき