スマブラ短編

□また、明日も
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その日の夜

ついにユンカは一度もシンプルに訪れなかった


「(面倒って思ってたはずなのに…なんでこんな…寂しいんだろう…)」


マスターは自然とユンカを探していた
お菓子作りをすると言っていたキッチンに足を運ぶとリュカとサムスが話をしていた


リュ「えっ?ユンカが寝込んでる?」

サム「そうなのよ。お菓子作る前から体調悪そうでね…」

リュ「いつもいつもシンプルに挑戦する元気あるのに…急にどうしたんだろうね」

サム「あら、マスター、今は人間なのね」

「え、なに?」

サム「ユンカ、朝はマスターにお菓子あげるって張り切ってたのに作る前になったらマスターにはあげられないって言ってたのよ」

「えっ?」

サム「あげられないってどういうことって聞いたら、何も言わなかったの。何か知らない?」

「ううん、分からない」

サム「そう…」

「じゃあ、私、仕事あるからちょっと行ってくるね」

リュ「うん、じゃあねー」


マスターは自然とユンカの部屋に足が傾いていた


コンコンっ
ユンカの部屋にノック音が響く


『どうぞ…』


ユンカ辛そうな声で言った

マスターは何も言わず部屋に入ると部屋に電気がついていない


『どなた…?』

「……」


マスターは部屋の扉をしめる
部屋の中は真っ暗だ


『ん…?』


ユンカはよろよろと扉の方に向かって歩いていく

マスターはそんなユンカをグッと抱きしめた


『えっ…?』


ユンカは驚いたが、すぐに抱きしめた人物が誰だか分かった


『マスター…?』

「………」

『どうしたの…?』

「ユンカ…ちゃん…」


いつもではありえない行動に少し戸惑うユンカ


『マスター…よかったらソファーに座って…?』


マスターは無言のままユンカをひっぱりソファーに座った


『電気つけるよ…』


マスターは無言のまま、ユンカの手を掴んでいた


『どうしたの…?』

「ユンカちゃんが…」

『うん?』

「ユンカちゃんが隣にいるのが普通だったんだ…」

『どういう意味…?』


マスターは掴んでいた手をそのまま自分の方に引っ張りそのままユンカを抱きしめた


「ユンカちゃんが隣にいて…喋って…好きって言ってもらえるのが…私の中で当たり前のことになっていたんだ…」

『マスター…』

「来ないでとか言ってごめん…私、本当は…どうしようもないぐらいにユンカちゃんが好きなんだ…」

『マスター…嬉しい…私も…マスターが好き。本当に好きなの…』


マスターは抱きしめる力を強くした


『マスター』

「どうしたの?」

『クッキー、まだ残ってるの…食べる?』

「食べたい!」


ユンカは部屋の明かりをつけた
すると、ドアからノック音

ドアを開けるとカービィがいた


星「クッキーもらいにきた!」

『あ、マスターいらないっていうからカービィにあげるんだった!忘れてた…』

「えー」

『ごめんね、マスター。また明日、作って持ってってあげるから』

「うん、分かった」

星「ありがとう、ユンカ!」


カービィはクッキーをもらって上機嫌で自分お部屋に戻っていった


「(…ありがとう、ユンカ…)」







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