スマブラ短編
□愛してるをもう1度
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『そうだ、今日の夜ね』
「…どうした?」
『ピーチとゼルダにご飯誘われてるんだ。行ってきてもいい?』
「…ああ」
『ごめんね、ご飯ちゃんと作っておくから』
「…ああ」
―結婚する前より口数減ったと思うと、その通りだと思う。前だったら、ダメとか、迎えに行くとか言っていた。
―なんで俺は、前みたいに愛してやれないんだ…?気持ちは変わってないのに…。
「ユンカ」
―気づいたら、名前を呼んでいた。その時のユンカの驚いているけど、嬉しそうな表情は忘れられない。
『ど、どうしたの?珍しいね、名前で呼ぶなんて』
アイクはソファーの少しだけ空いてるユンカとの距離をつめる
『うん…?』
「…あの…」
『どうしたの?』
「ずっと…愛してる」
『えっ…?』
「…いつも、俺の世話をしてくれてありがとう…ユンカのこと…最高の嫁だと思ってる…愛してる」
―結局ところどころ言葉がつまってるな、俺。こんな時でもつまらないで言えない俺が我ながらカッコ悪いと思う。ところが、ユンカはギューッとどこにそんな力があったんだ、というぐらいに抱きしめてくる。俺はそれを優しく返すことしか出来ない。
「ユンカ…!?」
『アイク…今のもう一回言って!!』
―今のも勢いで言ったんだから、2回も意識していうのは恥ずかしすぎる…。
「好き…だ…」
―ユンカは気に入らない様子でムスっとした。
『もっかい!』
「…愛してる」
『わーい!』
―わーい、って子供じゃないんだから…。そんなところも可愛いけどな。…と、思っているとユンカは急に泣き始めた。
「ど、どうした!?」
『ウっ…結婚してっ…から…、1回も好きって言われてな、くて……ちょっと寂しかった…の…』
ユンカはボロボロと大粒の涙を流す
「…ごめんな、ユンカ」
『ううん…っ!』
アイクはユンカの涙を拭った
すると、2人は自然と目があい、自然の流れで唇同士が惹かれあった
短いキスが終わるとまた自然と目が合う
「ユンカ」
『どうしたの?』
―お互い、息がかかる距離。気づいたら、俺はまた、ユンカの名前を呼んでいた。そして、こう言った。
「…俺、ユンカとの子供がほしい」
『…!! …アイク…嬉しい…私もだよ』
「愛してる、ユンカ」
『愛してるよ、アイク』
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