マリオ短編

□君のために
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時計は午後9時を回っていた


『もう、外も暗いね…』

「まぁ9時だからね」

『さーて、お風呂にはいってくるね』

「うん、いってらっしゃい」


ユンカは風呂へ行った


「…ユンカに…告白、しようかな……でも…受け入れてくれても…受け入れてくれなくても…ユンカはただ辛くなるだけ…」


―ユンカは優しいから…きっと僕が天空に帰ったら悲しむはずだ…受け入れてくれたら悲しさが増すだろう……受け入れてくれなかったら…この先の冒険がやりづらくなるだけ…


「……どうしたら…」

姫「何悩んでるんですか?」

「! マリオは…?」

姫「今3日ぶりの風呂に入ってるのよ」

「3日ぶり…に…」

姫「独り言大きいのね!ユンカとお話しようと思ってこっちの部屋きたらジーノさんが大きな独り言を言っててビックリしたわ!」


オホホと笑うピーチ


「・・・・・・;」

姫「なんでユンカに告白するのに悩むの?」

「…この冒険が終わったら、僕は天空に帰らなきゃいけないんだ…」

姫「天空…?」

「詳しい話はキノコ城に戻ってから話します」

姫「分かったわ!それで…天空に帰ってもいいじゃない?」

「もう2度と…この世界にはこられないんだ…」

姫「まあ!大変!…でも、ユンカはジーノさんの告白を待ってると思うわ」

「…だけど、」

姫「男ならどーこー言わないのよ!さ、ついてきて!」

「・・・・・・」


ピーチ姫はジーノを連れて外へ出た

そして結婚式場のすぐ隣にある小さなお店へ行った


姫「つーいた!」

「・・・・・・?」

姫「結婚する時はね、指輪を相手の左手の薬指につけるのよ!私、コインだけはたくさんあるから、ユンカに似合うのを買ってあげて」


ピーチ姫は小さな指輪のお店へ連れて行った


「ピーチ姫…ありがとう」

姫「いえいえ」


ピーチ姫はニッコリ笑った


ジーノの目に1つのシルバーのシンプルな指輪が目に止まった


「………」

姫「あ〜!コレマリオからプレゼントしてもらいたーい!」


ピーチ姫は3000コインの指輪を見ながら言っている


「コレ、ください」

店「毎度アリ」


ジーノはどこから出したか分からないがコインをばっとだした


姫「・・・・・・(あ…あれ?私の手持ちより多い?あれ?)」

「ありがとう、ピーチ姫」

姫「えっ…え、えぇ…どういたしまして…」

「マリオは風呂上がるのそんなに遅いのかい?早くしないと出ちゃうんじゃないか?」

姫「そ、そうね!それじゃ!」


ピーチ姫は一足先に帰っていった


「(僕も戻るか…)」


ジーノも遅れてホテルに戻っていった

ユンカはちょうど風呂から上がったところだったみたいだった


「ユンカは風呂にゆっくり入るんだね」

『う、うん…気持ちいいからね…』

「…?どうかした?」

『あ、あのね…ジーノ…』

「どうしたんだ?」

『あの……』


ユンカは言葉がつまって何も喋れなくなった


「…ユンカ?」

『あっ…な、なんでもない!あ、もぅ10時だ!眠くなってきたし、寝るね!お、おやすみ!』

「…?おやすみ…」


―タイミング逃しちゃったな…まぁ後でもっと星が綺麗な時に外で告白しよう…かな










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