マリオ短編

□また会おう
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ジーノが星に
天空に帰ってから
半年がたった


『マリオ』

「ん?どうした?」


ベッドに座りながら窓の淵に肘をついて話し始めるユンカ


『今日で半年だよ』

「俺とユンカが付き合ってから?」

『バカじゃないの…』

「嘘だから!ガチで怒るなって!」

『ふふっ、そんな怒ってないよ』

「お、おう」

『昼ごはん。そろそろ作ろうかな』

「わーい」


ユンカは昼飯を作り始めた


『今日は何がいいかな…焼きそばでも作ろうかな』

「おー、いいなー」

『焼きそばってね一回麺を炒めてから別の更においておくといいんだよ』

「ほう?」

『でね、豚肉に火を通してからキャベツ、もやしっていれてまた麺と一緒に炒めるの』

「ほうほう」

『で、好みでお酒いれたりしてね…それでココのタイミングでソースをいれるんだよ。で、この時に一緒に醤油もいれるとおいしくなるんだよ』

「そうなのかー」

『ほら、出来た』


2つの皿に均等に焼きそばを盛る


「ユンカの作ったのは本当においしいなー…」

『ふふっそう?色々手いれてるからね』

「最近じゃレストランとかのよりおいしく感じるぜ」

『それは言い過ぎじゃない?でもありがとうマリオ』

「というか…特に最近、腕に磨きかかってる気がするな」

『おいしいって言ってもらいたいから…ね』


ね、と言った瞬間、ユンカはジーノの人形を見た


「(……)」

『マリオ、片付けお願いしていい?』

「ん、ああ。それぐらいやるわ」

『ありがとう』


マリオは食器を台所に運んで皿を洗い始めた


「(…ユンカ…ジーノと離れて、半年経って…なんか変わったな…)」

『ジーノ…今日ね、料理がとってもうまくいったんだよ』

「(少し…遠くから見ると電波少女になってるが…)」

『ジーノが帰ってきたら、おいしいって言えるもの作るからね。いつでも帰ってきていいんだよ』

「(……辛い…だろうな…俺も姫と一生会えないと考えたら……あ、ユンカがいるか…って違う違う。もしも…ユンカと一生会えないとなったら…)」


マリオは皿を洗う手を止めた


「(生きてるのに会えない…のか…辛いな…それは…俺だったら…きっと…ずっと泣いてるだろうな……)」


マリオはまた皿を洗い始めた
と、ユンカの泣いてる声が聞こえた


「! ユンカ、どうした?」


皿を洗うのをまたやめて
ユンカの側に近寄った


『マリオ……半年…経ったんだよ…』

「そ、そうだな。自分で言ってたじゃないか…」

『…帰って…来るかな…』

「………(何も言えない…)」


ユンカはボロボロと涙をこぼし始めた
マリオはただただ胸を貸すしかなかった


『また会おうって…また会おうって言ったけど…ホントに…会えるのかな…』

「………」

『…ごめん…ちょっとだけ外出ていい?』

「あぁ、早めに帰ってこいよ」

『うん…』


ユンカは家から出て行った


「……」


マリオはまた皿洗いに戻る








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