ドリームキャッチャー☆外伝
□‐プロローグ‐
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ここは、街外れにある1つのお屋敷。此処には、1人のお嬢様 アミーラと沢山の使用人が居る。
ある日、執事がアミーラに1通の手紙を持ってきた。
「お嬢様、お手紙が届いてございます。」
「誰から?」
「はい、キリハさんの執事のキリュウさんからです。」
「!?…キ、キリュウ様ですって!かしなさい。」
アミーラは執事から手紙を取り上げ、幸せそうに微笑みながら複雑な表情へと変わった。
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【手紙】
拝啓 アミーラ様
毎回飽きもせずにお手紙ありがとうございます。(※1)
ヤギが紙しか受け付けない体になると迷惑なので、
お慎みくださいますようお願いします。
本題に入らせていただきますが、
この度主の命により、僕が主催させていただくお屋敷の見学会を用意させていただきました。
あまりオススメできる物件ではありませんが、
お暇ならいらっしゃってください。
無理に来ていただく必要はありません。僕は暇ではないので…。
1人で来ていただくことが条件です。
それでは、お屋敷にてお待ちしております。
追伸
暮らしに役立つ人柄になるための相談会を
随時行っている施設のご紹介ならいつでもいたします。
キリュウ
(※1:アミーラがキリュウに出すラブレター)
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「は〜、今回もキリュウ様は家に来てくださらないのね。
ま、いいわ。キリュウ様のお屋敷に行けるんですもの♪」
「お嬢様、キリュウさんのお屋敷ではなく、キリハさんのお屋敷にございます。」
「煩いわね。黙ってなさい!!
それから、この日は空けときなさい。予定は全部キャンセルよ。」
「全部でございますか!?
ヤン様との商談もございますが…」
「言ったでしょ!全てよ。す・べ・て!」
「かしこまりました」
「お茶にするわ。持ってきてちょうだい。」
この招待状が、これから起こる事の序章である事はこの屋敷の誰も知らない。