Baseballers
□猫★猫U[watermelon woman Remix]
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屑桐の家に、明るい声で電話をかけてきたのは御柳だった。
屑桐さんですか?あー、はい、御柳です。今から屑桐さん家来ても良いですか?
屑桐が別に構わないと言ったら、じゃあおじゃましますと返ってきた。
ピンポーン
すぐにチャイムが鳴ったのでまさかと思うとやっぱり御柳がいた。
全身ずぶ濡れで、髪からはぽたぽたと滴を垂らし。
「…どうした」
「すんません。雨に降られたんでシャワーか傘かどっちか貸して下さい」
確かに開け放しの扉の先に見えるのは土砂降りの雨。
小雨が降っていたのは知っていたが、ここまで酷くなったことには屑桐は気付かなかった。
「シャワーも傘も両方貸してやる。上がれ」
屑桐が言うと、へらりと気の抜ける笑みを浮かべ「おじゃまします」と言いながら靴を脱いだ。