Baseballers
□ポーカーフェイス
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「ねえ帥仙さん」
「何だ」
「これ、飲みたいっス」
芭唐が指差したのは自販機の焼き芋ジュース。
「……飲めばいいだろう?」
「いやっスよお買って下さい帥仙さん」
「何で俺が」
「先輩は後輩にオゴるものっスよ?」
「今はオフだ」
「オフでも普通重視するでしょー?」
「華武(うち)は実力至上だろうが。それでいけば、一軍(おまえ)が三軍(俺)にオゴるんじゃないのか?」
「んー…年長者だから?」
帥仙は芭唐を軽くはたいた。
「ぎゃっ」
「良いから行くぞ。早く行かないと図書館が閉まる」
「あー逃げるー逃げるのー帥仙さーんやーいやーい」
「芭唐っ」
「帥仙さんお願いっスからぁ」
「………………」
「買ってくれたらえっちの時猫耳サービスしますよう?メイド服もアンミラもセーラーもあるっスよ?ねーねーねー帥仙さんすーいーせーんーさーんー」
「…………」
帥仙は歩き出す。
「帥仙さぁん!意地悪!」
芭唐は自販機の前から動かない。