ペルソナ4

□自覚
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「……………」

目の前には花村が居る。
なぜだか真剣な顔で。




放課後は暇かと聞かれ、テレビに入る予定もなにかする予定もとくになかったので了承し、今に至る。
場所は学校の屋上。
階下には帰宅する生徒がまばらに見られる。

「……あのさ」
「え…あ、わり…」

いつもよりもどことなくぎこちない花村の笑顔に少し違和感を感じる。
いつもならマシンガントークが待っているはずなのに、今日はまったく口を開かない。

「あの、さ。月森に相談なんだけど」

ちらちらと視線をさまよわせながら困ったような笑顔で口を開く花村。

「相談なら乗るけど…で?」
「その…気になる奴が居て」
「気になる奴?」

こちらを見ていた花村がふと視線をはずす。金網に寄っ掛かりながら言葉を紡ぐ。

「とにかく気になるんだ。誰と居ても、どこに居ても。なにしてんのかなって」
「…うん」
「逢えねーと寂しいし、他のやつと笑ってると辛い」
「………」
「でもよくわかんねーんだ。友達だって、そう言ってたくせにさ」

寂しげに笑う。
優しさがにじみ出ているのがわかる。けど、どこか不満とか辛さが混じったような笑み。

「俺、どーすりゃいいのかな?」



一拍置いてから自分も口を開く。

「その人、大事なんだな」
「…あぁ」

花村の好きな人、か。
少し、気になってしまう。

「…花村が好きなら、好きでいいと思うよ。友達とか、そういうのは置いてさ」


不意にこちらを向いた花村と目が合う。

「そっか…」

最初こそどこか不安なような表情を浮かべている花村だったが、心を決めたのか、笑顔になる。



――深呼吸。



「月森、お前は俺の相棒だよな?」
「???…まぁ、うん」
「親友で特別?」
「…うん」


「俺がなに言ってもひくなよ」

「…うん」











「好き、みたいだ。お前のことが」






end

微妙終わり(笑)
消化不良ごめんなさい;

 
 

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