shangrila short
□Melt!
1ページ/4ページ
真夏にあんまん。
真冬にアイス。
後者は有りだけど、さすがに前者は無い。ウチの団長さまには全く関係ないらしいが。
今朝早く、心地良い眠りについていた私を叩き起こしに来たかと思えば、アイスが食べたい食べなきゃ働かないヨ の一点張りで(食べてもどうせ働かない)、何故か私がパシリになって買い出しに来ている。
降り立った江戸は 冬だった。
正月も過ぎて そろそろ暖かくなってきてもいい頃なのに、江戸は異常気象とか何とかで 大雪に見まわれている。
まだ雪掻きされていない道をズボズボと 大江戸スーパーに向かって進んだ。何でこんな日に限ってパシられなきゃいけないんだよ。
途中で深みにはまってしまい、ブーツの中に雪が入ってきた。
悪態をつき、ジンジンと冷えていた足に更なるダメージを加える雪を蹴散らして、なんとかスーパーの入口についた。
店内は絶対温かいはず!
そう期待して、自動ドアの前に立った。
「…………」
あれ。
何で開かないの。
何度か自動ドアの前で飛び跳ねてみたが、足元で雪が飛び散っただけで 他は何も変わらない。