shangrila short

□ぽじてぃぶすぃんきんぐ
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「小夜ー」



あれ、居ないのかな。
いつもこの時間帯なら食堂でガッツいてんのに。


諦めて、今度は小夜の部屋へと向かう。

扉の前まで来てドアノブを回そうと思ったけど、どうやら鍵がかかっているみたいで回らなかった、普通の力じゃ。



ばき、



無理矢理を回したら、ドアノブ取れちゃったヨ。
俺知ーらなーい。



「小夜ー、居ないの?居ても居なくても返事してヨー」


「居なかったら返事できないでしょーがァっけほ、」



予想通りの鋭いツッコミが割って入った。
声が聞こえてきた方を向けば、膨らんだベッドがもぞもぞしてるのが見える。



「珍しいネ、小夜が寝坊してるなんて」


けらけら笑っている俺とは正反対に、ゲホゲホと苦しそうな咳をする小夜。




あれ、これはもしかして…?




「小夜、風邪?」



あからさまに今、ビクッてなったよネ小夜。
団長にバレちゃったヤバっ!みたいな?
うん、その考え方 間違ってないヨ。






「へぇ、小夜風邪ひいたんだ。弱いね人間は」



「風邪じゃないです熱無いし咳出ないから」


「いや今さっき咳してたじゃん。見え透いた嘘はやめようネ、犯しちゃうぞ」


「団長にうつるから出てって下さい!げほ、」


「あ、スルーなんだ。仕方ないから看病してあげるヨこの俺が」


「結構です。頼むからほっといて下さい」


「何だヨ、春雨の雷槍に看病してもらえるなんて光栄だろ」


「雷槍に貫かれそうで怖いです」


「え、貫く?小夜ったらエロいんだかr「何の話だボケ」



あ、やべ。
小夜が顔真っ赤だから欲情してき「てんじゃねーですよ!近いから顔近い!」


「熱あるの?顔真っ赤だヨエロい」


「だから何でソッチに走るんですか!てか離れて離れて」


「熱何度か測ってあげるネ体で」


「病人相手にやめんか!うぅ、頭痛い…」


「どれ、」



小夜の首の後ろを支えて上半身だけ起こせば、閉じかけていた小夜の瞼が跳ねた。




「な、何する気…」


「おデコとおデコでコツンってやればいいんでしょ?」




がつん、





「んー熱いネ小夜……あれ、大丈夫?」



カクンと首が反り、白目を向く小夜。やだなー小夜ったら俺にこんなことされたくらいで嬉しくて気絶だなんて。




さーて、小夜がいい子で眠ってる間にお粥作ってあげちゃおうかな腕ふるっちゃおうかな。







ーーーーーーーーーーーー







「……う、」


「あ!小夜、よく眠れた?」


「……はい、永眠するとこでした危うく」


「よかったね、そんなに安らかに寝れたんだ。俺のおかげだネ」


「はい、団長のせいです」


「ささ、早く冷めないうちにお粥食べてヨ」


「え、お粥?」


「うん、俺が作ったの。食べさせたげる」


「いや、結構です何ですかソレ食欲削がれる」


「え、何?」


「なんか色がヤバくないですか。明らかお粥の色じゃないですよねソレ」


「こがね色になるまでやったんだ。遠慮しないで、ほらアーン」


「無理ィ!こがね色にしたお粥って何だァ!殺す気か団長私を殺す気なんですね!」


「口開けないなら鼻に入れちゃうぞ、そーれ」


「ふごォオオオ!」



「あはは、そんな嬉しそうにしちゃって」


「鬼畜か貴様ァ!これのどこが嬉しそうなんだ!」


「え?よく聞こえない。もう一回言ってみてヨ」


「だーからゲホ、これのどこが嬉しs「あれ、聞き間違えたかも。もう一回、言えるもんなら言ってみれば?」


「…嬉しくて死ねそうです」


「それはよかった」



可愛いな小夜ったら、嬉しさのあまり小刻みに震えちゃってるヨ。



さて、お粥の次は添い寝かな?
人肌の温度で温め合うのが一番だからネ。



がさごそ、




「いやちょっと何してんですか!」


「いいから大人しく寝なヨ」


「どこ触ってっ!」


「胸」



抵抗しちゃって、そんな弱い力じゃ誘ってるようにしk「ああぁ、力でない頭ガンガンするし…うぅ」


「…動くからだヨ」



枕元の冷えピタを小夜のおデコに貼って、そっと寝かせた。




「だんちょー…」


「なに?」



汗ばんだ髪をとかせば、小夜はくすぐったそうに目を細める。




とろん、とした目が何か訴える様にこちらを見つめてくる。








「服着て下さい。何で上半身裸なんですか」


「え?だってその方が感じやすいだろ?」


「何が」


「ナニが「言うと思ったからね、絶対そう切り返してくると思ってましたからね残念ながら!けほこほ、」


「小夜も脱いだ方がいいヨ」


「わ、ちょっ!やめ、」




ちょっとイタズラしようと思った時、




がちゃ、



「オイ、薬持って来・・・・何してんのお前ら」


「ナニだy「だから言うなってば!くそ、風邪うつしてやる団長なんか風邪ひいちゃげほごほカハッ……」


「「あ、死んだ」」


「死んでませんから、二人とも静かにしててください」


「そうだヨ阿伏兎、死ずかにしてて」


「イヤ、団長だけ字違くね?」


「ちょっと待っててネ小夜、阿伏兎を死ずかにさせてくるから」


「字ィイイイ!!」







風邪に侵された小夜の耳に、耳鳴りの様な、甲高い叫びの様な(多分後者)阿伏兎の断末魔がこだました。




fine.


***
あれ、オチが無い。ゴミ夢ですねコレごめんなさいな( ´θ`)ノ←
 

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