icebound shangrila
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「………コッチ見んなヨ」
「いやソレは私のセリフですから」
何でしっかりコッチ見てんの!
てか、相部屋じゃ着替えられないし。私にプライベートというものは無いのかまさか。
「アンタの体なんか興味ないって言ってるでしょ?早く着替えなヨ」
「興味ないならコッチ見ないでください!」
「アンタが視界に入ってきたんだヨ」
あぁ言えばこう言うとは、まさにこの事。
キリが無いので、私は団長さんの視界から外れようと 服を持ってカニ歩きで移動してみた。
が、それを追うように団長さんの青い瞳が動く。
「ちょっと、何で目で追ってくるんですか。視界から外してください」
「団長に向かって雑用係が命令していいと思ってるの?」
「めっ命令じゃないですよ!し、視界に入れないようにして頂けるとありがたいっていう心からかのお願いです!」
真っ黒い笑顔をこちらに向けてきた団長さんにビビりながらもなんとか言い返す。
すると団長さんは納得したような顔をして、立ち上がった。
部屋から出て行ってくれるかもしれない、と思ったら、ずんずん此方に向かって歩いてきたぅおおおお!
私の目の前に来るなり拳を振り上げる団長さん。
壁の二の舞ィィイイイ!
「な、ななななんでそうなるんですかァ!」
「え、だって視界から消して欲しいんでしょ?まかせてヨ」
「違ウウウ!なんか違ウ!大分違ウ!」
「え、違うの?」
ったりめーだボケェ!っていうのは冗談です。
なんだー折角誰か殺せると思ったのに、とか言う団長さんの言葉は聞こえなかったことにして。
あ、そーだトイレで着替えよ!
迫る破壊神をすり抜けて 部屋備え付きのトイレに猛突進。
が、更にその私の脇を何かが瞬息ですり抜けていったと思ったら、いつの間にかトイレのドアからひょこっと顔を出す団長さん。