icebound shangrila
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※食事直前・直後には読まないで下さい(笑) 下品なネタが飛び交いますので、要注意。
私は、一人で立っていた。
目はちゃんと見開いてるし、耳もちゃんとそば立ててるのに、光も音も何も無い。
真っ暗で寒い。
ココはどこなのか、また私はトリップしてしまったのか。
わからないまま歩き続けていたら、顔面を何かにぶつけた。
「いったぁ、……ん?」
ジンジンと痛む鼻を押さえながら、もう片方の手を伸ばしてぶつかったソレに触れてみた。
硬くて冷たい。
拳で軽く小突いてみれば、コーン、と案外高い音が響いた。
ガラスみたいだ。
ガラスの壁。ガラス張りの部屋になんか居た覚えはない。
確か私は、団長にプリンによる嫌がらせを受けた後、髪をマッハで乾かして ふて寝をしたんだ。
あのでっかい部屋に居た筈。ガラス張りなんてエロい感じじゃなかった筈。
やっぱまた別のとこに来ちゃったのかな。
いやいやいや、まさかね。
とりあえず、電気つけよう。
スイッチどこかな。
そう思いながら、壁伝いに歩き出した。
だけど、いくら歩いても、一向にスイッチなど見つからない。ドアにも行き着かない。
ていうか、なんかさっきからグルグル回ってる気がする。
同じとこ歩いてる気がする。
歩いててなんとなくわかったのは、この部屋(コレ部屋なのか)は円形でガラスの壁は上に行けば行く程つぼまっていく。全体的に円錐型の部屋らしい。
てか、どんな形の部屋なんだよオイ、スライムなのかコレ スライムの中に入ってんのか私。
そうか、私はきっと謎の巨大スライムに呑み込まれたんだ。
んなら、同じ部屋に居た団長だって呑み込まれてる筈。
そうだよ呑み込まれてんだろ普通 そこは呑み込まれとけよアンタだけ楽な思いはさせないぜ。
「おーい、団長ぉ!ご無事ですかぁ!」
暗闇に向かって叫べば、私の声が反響して こだまが帰ってきた。
「……あっれー?ちょ、ふざけてんですか?ちょ、やめてよぉー本当は居るんでしょ団長ったらもォ!やんちゃなんだからァ‼…………………あれ?ちょっとちょっと、団長?もしもーし!」