icebound shangrila

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「あー、だるっ」




一人でブツブツ言いながら廊下を歩いていた。
目の下にはクマ。そこら中跳ねた髪の毛。なんか凄い重たいバケツ。





いつになったら帰れるんだよ。いつまでこんな生活してなきゃいけないんだよ。なんなんだよ宇宙海賊春雨って。無駄に肩書き長ぇんだよどうせ大食い馬鹿とカブト虫妖精乗っけてるだけだろうが。だいたいなんで雑用係なの。だってさ、雑用係って雑務が全て含まれるじゃない。炊事に洗濯、掃除とかさ。雑務してもいいからさ、せめて窓拭き係とか、カーテン開け閉め係とか一つの仕事だけ担当するのがよかった!どうせなら食事味見係とかがよかったっ!!もっというなら、「ちょっとアンタ何してんのよ」




「あん?」




んだよ今機嫌悪いんだよ馬鹿空気読め……あ。





「何してんのかって聞いてんのよ。なんで雑巾洗った汚いバケツの水、湯沸かしポットに入れてんのよ!」



「リサイクル」



「そんなモン飲んだら腹壊すわァ!てかそのポット、神威団長に使うヤツじゃない!」



「いや〜死んでくれないかな、なーんて。あは」



「リサイクルじゃないわよソレ!殺意丸出しじゃない!」



「リサイクルですよ〜団長が死んだら、生まれ変わりは善人かもしれない。そのほうがずっと環境にも優しいじゃないすか〜」






この間のアレだ。アレアレ、私が吹っ飛ばしたメイドさん。どんだけ団長大好きなんだよ。





「今回の神威団長の世話係は随分と続いてるみたいね。それだけは褒めてあげるわ」





なんだよ腹立つなんで上から目線なのコイツ。大体世話係じゃねーしコレ雑巾バケツ持ってる時点で雑用係だろが。
てか、何その顔腫れぼったいね随分とまたどうしたの転んで顔面強打でもしたの。




「でもそのうちアンタだって捨てられるわ。いや、殺されちゃうかもね、アンタみたいなムカつく奴」





その言葉にカチンときた。
何なの。オメーこそまた随分言ってくれんじゃないの。




「へぇ、じゃぁ貴方なら捨てられないでしょうね。それに、殺されないでしょうね。だって、相手にすらされてないもん殺されるわけがない。よかったですねーあはは」





相手もぴきっときたのがわかった。分かってから、自分が今何を言ったのか気づいた。

何言ってんだ私。これじゃまるで私も団長大好きみたいじゃん。オイオイオイオイそれだけは、「よくもベラベラと!」
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