icebound shangrila

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突然、唸るような声がした。




「いい加減、起きろ」





嫌だよまだ眠い。昨日なかなか寝つけなかったんだから、お昼まで寝るって決めたの。邪魔しないで。





…あいだだだだだ、誰だよ私の頬っぺたバシバシ叩くの。お前だな絶対お前だよなそんなことすんのお前しかいないもんな目開けなくたってわかんだよ。



あれ、心なしか腹が苦しい。胃もたれかしら?いや、でも昨日そんなコッテリ料理食べてないし。



え、なんかガチで締めつけられてる気がしないでもない。

あのアンテナ野郎、なにさらしてけつかんねん。



「おい、いい加減にしないとオジサン怒っちゃうよー?」
















は?オジサン?



オジサンてお前…









ちょ、待て。
なんか臭わない?

臭くね?加齢臭じゃね?







そこで私はカッと目を見開いた。




「お前かよォオオ!」



「朝からうるせぇ!」





朝一番に阿伏兎さんのモッサリ顔を見なきゃいけないなんて、私ってばついてない。




「あー、苦し。うぷっ。もぉ何ですか朝からー」




「団長が居ないんだよ。 ベッドは空だし、どこ行ったか知ってるか?」



「は?知りませんよー、とにかく安眠妨害はやめてください」




シッシッと阿伏兎さんを追い払うように手を振った。
すると、その手を阿伏兎さんが反対に捻じ曲g「ぎゃあああああああ!何すんだバカブト虫!」



「バカブト虫って何だよ。俺のことか俺のことじゃないだろうな」




やりやがったなチキショー、私知ってんだからなお前が冷蔵庫にパンプキンプリン大量に買い溜めてんの。ハロウィンに向けて調子づいてんのかコラ満喫しようとしてんのかコラ。



あれ、なんかお前太った?じゃねぇよ!今はそんなこと全く関係ねぇだろ何サラッと失礼なこと言ってんだ!
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