共同生活におけるルール、NO.3




男4人で共同生活。
それぞれに自室があるとはいえ、一つ屋根の下で生活するわけだから、お互いの素の姿を見る事になる。
良い素の部分と同じくらい、悪い素の部分も見る事になる。
生活リズムや、ちょっとした価値観の違いも、意外に響いてくる。


「飯食い終わったら早く食器洗えよ」
「はぁ?んなモン後でいーだろ」
食事が済んだらすぐに食器を洗うか・後で洗うか。
「見てないならテレビ消してよ、うるさいし」
「見てないが聞いてる」
見ていないテレビは消すか・消さないか。
「服脱ぎ散らかすなよ、洗濯機に入れろ」
「分かってるよ、うるせぇな」
洗う服をすぐ洗濯機に入れるか・入れないか。
──挙げ始めればきりがない。

一緒に生活を始めると、相手の生活リズムや癖など、本当に些細な事が気になってくる。
ただの友人だった時には気にならなかった事が、同居人になった途端、意外な溝になる。
だが、それらにいちいち苛立っていては、共同生活なんてやっていられない。
小さな溝の積み重ねで、とんでもない喧嘩に発展してしまうものなのだ。
危ない芽は早々に摘み取るか、最後まで見なかった事にするしかない。


「飯食い終わったら早く食器洗えよ」
「はぁ?んなモン後でいーだろ」
「……今日中には洗えよ?」
「んー、了解」

「見てないならテレビ消してよ、うるさいし」
「見てないが聞いてる」
「じゃあせめてもうちょっと音量下げて」
「…分かった」

「服脱ぎ散らかすなよ、洗濯機に入れろ」
「分かってるよ、うるせぇな」
「…はいはい」
「むしろ入れといて」
「………」
「お願い」
「……はいはい」


大切なのは、お互い譲歩する事。
つまり、それが最優先だ。




共同生活におけるルール、NO.3
『全てにおいて譲歩しろ』






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