刹那の奏者の懺悔室

□2 二度目の記憶
1ページ/4ページ




夏休みが終わり、二学期になった。


二学期は色々と行事が多いから凄く疲れる。今年の二学期は何をしよう。
今年は何か楽しめたらいいのにな。







二学期が始まって数日がだった。


私は部活を終え、家に戻る。
玄関に入ると、見知らぬ靴が3つあった。
部屋へいくと姉貴の友達が来ていた。2人は知っている。馴染みのある姉の女友達だ。
1人は知らない男の子だ。でも、どこかで見たことがある。誰だっけ…?

「この人誰?」


「あぁ、こいつは朱犁(あかずき)」

姉貴が言った人物をみる。姉貴に男友達か、まぁ無いこともないな。
とりあえず初対面だから印象よく、ね。

「よろしくっ」

私はにこりと微笑んだ。


「うん、よろしく」

「朱犁かぁ…よし、あだ名は『あずさん』で!」


頭に某バンドマンガの黒髪ツインテールの後輩キャラが頭に浮かんだ。

「おお!それいいね」

風美(ふみ)ちゃんが同意してくれた。



「じゃあ、よろしくあずにゃ…あずさんっ」

噛んでしまったが気にしないでおこう。


「お、おう……よろしく」

若干苦笑いで返されたが、まぁ大丈夫だろう。



それから他愛もない話で盛り上がった。

しばらくして3人は帰った。

「またくるね」

「じゃあまたねー!」


「おじゃましました」



「またね」


手をふり、私はにっこりと微笑む。

回りから見ればこれがただ張り付けただけの笑顔とは思わないだろう。
だが、1人は違った。
完全では無いが見抜かれていたようだ。


歯車がまたまわりだす。
この二度目の再会で。







次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ