心鏡の部屋
□君の色 僕の赤
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あぁ、きっとこれは運命なんだ。
もともと全て決まっていたんだ。
私がこうなってしまうのも
何もかも決まっていたんだ。
私の右手首を見ると、そこには何本もの赤い切り傷の痕。
そこからは血が滲み出ている。
構わず私はそこにまた剃刀をあてすっと引いた。
切った後からはまた血が滲み出ていた。
それを私は洗面所で眺めていた。
毎日同じことの繰り返し。
傷痕は少しずつその深さを増していた。
(今日もあんまり深く切れなかったな……)
私は血を洗い流し、部屋へ戻りベッドに潜り込む。
(いつになったら気づいてくれるかな……?)
そう思いながら眠りについた。
そしてそんな日々にも終わりに近づいていた。