華鬼
□愛の形
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華鬼は隣に眠る少女を見つめて思った。
彼女はーーー
自分を恨んではいないのか。
庇護翼を付けなかった自分を
何度悔やんでも
後戻りは出来ない
体を重ねる事に、目の前に広がる無数の傷痕を見ると罪悪感で苛まれる
だがーーー
彼女はそんな自分の心境を知ってか知らずか笑い掛けてくれる
その度
自分の心が軽くなるのに気付く
自分に笑い掛けてくる人など誰一人として居なかったのだから
自分に笑い掛けてくる女なら沢山いた
それはーー
鬼頭として
自分を見ようとする者は一人も居なかったーー
そう
神無だけは自分を見てくれた
それがーーー
嬉しくて愛おしくて
狂おしいーーー