短いの(腐)

□一方通行×2=
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世良と椿は今コンビニにいた。

コンビニに飲み物を買いに行こうとしたら他のメンバーにもあれこれ頼まれてしまい、最終的にじゃんけんで誰がいくかを決めたのだ。
結局行こうとした世良は行く羽目になり、椿もじゃんけんに負けてしまった。

『椿ってさ、じゃんけん最初チョキ出すよな』
そう赤崎にいわれて気付いた。確かにチョキを出すことが多い。
理由を聞かれればどう答えればよいのかわからないくらいのどうでもいいこと。

「椿ー、買うモン決まったか?」
「え、あっはいちょっと待ってください!」
世良の持っているカゴの中身をみればビールやらつまみ、酎ハイなど、アルコール類が目立つ。
椿はそっとカゴの中にコーラをいれた。
「あれ、お前はのまねーの?」
「はい、俺は、ちょっと…」
「ふーん…」
世良のカゴはもういっぱいになった。
会計に立とうとすると世良が自分で払う、といってレジに並んだ。
「…じゃ、お願いします…」
「おー」
椿はその場から少し離れて様子を見ていると。

「申し訳ありませんが、未成年の方にアルコール類はお売りできません…」
「い、いや、俺ちゃんと成人してます!!」
ほら!と左手に握りしめていた保険証を突きつける世良の姿が椿の目に飛び込んできた。
「あ、大変失礼いたしました…」
「〜〜〜っ!」
「ふふ…っ」
可笑しくて笑っている椿に気付いたのか、世良はショックを受けた顔をしていた。


「ありがとうございましたー」

「くっそー、やっぱ俺成人に見えねぇのかな…店員にもお前にも笑われるし、よ…」
「す、すいませんっ!」
スタスタと先を歩いていってしまう世良に平謝りの椿。
それは周りからみて異様な光景だった。
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