キャラメルBOX | |
「…お姉さまって、呼んでもいいですか?」 前評判が前評判を呼び、発売日当日にはあちこちで「おとぼく難民」を生み出したキャラメルBOXの出世作品。 OHPではカウントダウンボイスも配信され、ユーザーを血湧き肉踊る壮絶なお祭り(←言いすぎ)状態に陥れた話題作でござい。 と、言っても実際私がそれに乗っかっていたかというと答えは否。確かにOHPで見て即刻予約は入れましたけど。 で、実際プレイしてみると…… ……うほ♪(←モニターの前で怪しい笑み&悶え&感涙) →結論:危ない人 いや、面白いわ、これ。 全八話構成で、一話ごとにアニメみたいに予告編が入ってます。 一話一話の長さはどれくらいだろ……そんなに長くはありません。 肝心の内容としては、 『財閥の御曹司、文武両道、天稟の才はあるけどちょっと気弱な男の子(←ここ重要)、鏑木瑞穂が祖父の遺言で何故かお嬢様学校に転入することになってしまい云々〜』といった感じの学園ラブコメものです。 勿論、女装です。女装なんですっ!(←落ち着け 女装……はまぁ、女装なんですけど、正直この瑞穂君、「男の子」に見えません。 どこからどう見ても「女の子」。しかも「かなりの美少女」。 いや、まぁ、それくらいでないと ……しかし、この手のゲームの人気投票でヒロイン差し置いて主人公が一位取るなんて色々な意味で凄いわ。 シナリオはあくまで学園内の出来事が中心。 学園祭や幽霊騒動、生徒会とのいざこざと派手さはありません。ですが、一つ一つがとても丁寧に描写されており、また作品全体に漂う柔らかいイメージと相まって寧ろこの作品で無意味な派手さは害悪。 この作品をプレイして「地味で面白くない」と思った方はきっと奇想天外な学生ライフを送っているか、送っていたのでしょう。 非常に上手く纏めてあります。 各ヒロインの個別ルートに入るのは後半から。 前半の共通ルートが人によってはちょっとダレるかもしれません。 個別ルートに入っても他のヒロインがないがしろにされているわけではなく、絶妙なポジションで絡んできます。 中でも一際美味しい役を担っていたのは誰であろう一子ちゃん。 その健気さが泣かせてくれます。 挿入歌と相まってラストダンスのシーンでは毎回泣かせられました。 ただの純愛モノ(主人公が女装の時点で微妙)ではなくて、主人公の瑞穂君を含めたヒロイン達の成長物語でもあります。 プレイ感としては普通。ただ、ちょっとPCのパワーをやたらと喰う演出があるのでそこは注意。 Hシーン回想、CGモード、BGM鑑賞モードは当然あります。 と言ってもHシーンは薄いんで、「それ目的」では使えません(ぉ 貴方も恵泉女学院にいらっしゃいませんか? ……そう言えば、進学希望だったらしいけどそれも「女子校生」として受けたの? 瑞穂ちゃん。 |
F&C・FC01 | |
僕はここに帰ってくる 切なさと優しさのたくさん詰まったこの場所へ ……まずは、一言。 さくらちゃんらぶりーーーっ! ええ、もう巨大フォント使ってしまうくらい可愛らしいです。あんな娘、欲しい。 健気でしっかり者(ぉ)の三歳児。一部では「さくらたんに萌える為のゲーム」だの言われてます。 いや、純粋に可愛いんです。 まぁ、正確に言うならば「娘属性」ですけど。 主人公の親ばかぶりもなかなかほのぼのしてていい感じです。 当然と言えば当然なんですよね。「心の支え」なんですから。 と、このままいくとさくらちゃんの事だけで突っ走っちゃいそうなので軌道修正。 タイトルやキャッチフレーズからも分かる通り、切ない系のラブストーリーです。 亡き妻を想い続ける主人公、幼いながらも明るく健気に頑張る娘さくら。そして、それぞれにコンプレックスや秘めた想いを抱えるヒロイン達。 暖かくも切ない人間模様が、優しい雰囲気とともに展開していきます。 ただし、主人公が未だ亡き妻「未来」を想い続けている為、主人公から能動的に「恋愛」に接していくわけじゃありません。あくまで「受動」。 クリアした後、どこか暖かい気持ちになれるゲームですね。 「主人公が優柔不断のへタレだから気に入らない」なんて意見もちらほら耳にするんですけど、私は特にそうは思わなかったです。 愛する人を失った悲しみって、結構根深く残ると思うんですよ。 失ってまだたった三年。人間、そんなに簡単にホイホイ切り替えられるほど強くはないです。 ただ、周りのヒロイン達が驚く程「純粋で強く見える」から本来なら普通の主人公がヘタレに感じてしまうんですよね。 特に、メインヒロインの「姫乃ちゃん」は凄いです。 一言で言えばもの凄く一途。主人公の傷も過去も全て受け入れた上で尚、想い続けてくれてます。 プレイ感は流石に老舗ブランド。システム周りは快適です。 Hシーン回想やCGモードも完備。おまけも充実してます。 まぁ、例に漏れずHシーンは薄くもなく濃くもなく。 同ブランドの某にんじんファミレス系に比べれば濃いですけど。ちゃんと主人公映ってますし(笑 ハーレムルートと言うか……バッドエンドルートのHシーンは結構濃いです。親子丼とか(ぉ 「泣きゲー」と分類するには少し弱いかな。 ……紫苑ルートでは二回ほど泣かされましたけど。 FCブランドが嫌いでなければやって損はない作品だと思われます。 暖かい雰囲気と優しさに触れてみませんか? ……それはそれとして、保育園のトイレでHってどうなのよ、姫乃ちゃん。 |
Selen | |
緋月家の可愛い四姉妹。 あなたなら誰を選びますか? ……上記のキャッチフレーズに何の躊躇いもなく「全員っ!」と力強く答えたウチの相方に乾杯。 ま、それはともかく燐月です。 最初、ゲームショップでこれを見た時「陵辱系なのかなー?」なんて思いながら手に取り、裏を見て再び表を凝視……なんて事をしました。 パッケージ裏に「学園を舞台に繰り広げられる中出し・孕ませストーリー」とか書いてあるし。 スーツ姿でHゲームを吟味する女。んむ。我ながら意外にシュールな絵です。 結局その時は買わなかったのですが……後日、ほけ〜っとDL支援サイトを見ていたら燐月の体験版を発見。 「暇潰しにやってみようかな……」と、早速DLしてプレイ開始。 ――そして、一時間後。 購入決定! Hゲームって言うのは、大概が二者に分けられると思うんです。 ストーリー重視かH重視。 ところが、この燐月はそのどちらにも属さなかった。 Hもストーリーも両方精一杯頑張ってみようという製作スタッフの意気込みが感じられました。 いや、実際面白いのよ、これが。 「三代に一度、緋月家から嫁を取り、男児を作らなければ家が滅びる」な〜んてトンデモな伝説を持つ燐堂家。主人公はそんな燐堂家の跡取りである直人君。 そんな直人君。祖父の言いつけで緋月家の四姉妹の内誰でもいいからほにゃほにゃら(笑 ……ハーレムキングかこのやろう。 ところが四姉妹のうち長女以外の三人がこれを拒否。 あの手この手で何とか姉妹を口説き落とし―― まさに「これぞHゲー」って感じのストーリーです。 ちょっと強引かなって展開もありますが、基本は純愛&ラブラブH。 犯罪ギリギリのシチュエーションもありますけど。 個別ルートの他にハーレムルートが2ルート用意されてます。 ハーレムルートのエンディングは同じだけど。 メインヒロインは緋月家の四姉妹。 中でも三女の鮎美ちゃんは直人君と年が同じな分、全ルートに深く絡んできます。 しかも結構ヤキモチ妬き(笑 目からビームでも出そうな勢いで長女、結衣子さん作のお弁当を睨みつけたり。 残念ながらCGモード、Hシーン回想はありません。 その代わりともいうんでしょうか……全イベントシーン(Hシーン含む)の回想モードがあります。 主題歌、BGMはI'veサウンド。 特に主題歌の「eclipse」は必聴です。めっさカッコイイ。 シナリオもHも、純粋に楽しめる作品です。 ……最後の臨月ファックはどうかと思うよ、直人君。 |
F&C・FC03 | |
さぁ、みんなで一緒に盛り上げよう!! 元々はファンクラブの会報誌のページ穴埋め用の二つの企画の提案から始まった作品。 最初は企画と設定だけのお遊びだったそうです。それが「せっかく会員さんの意見を集めるなら、それを一本の作品にしてしまおう」という展開に。 それから二年を経て、完成。 ――という、ちょっと変わった経歴を持つ作品です。 元となった二つの企画についてはここでは割愛。 読者アンケートから生まれた作品なのはいいんですが……ちょっと欲張りすぎちゃったかな。 いえ、面白いんですよ。確かに面白いんですけど、話の展開がちょっと乱暴かなって感じちゃう所がありましたね。破綻はしてないんで許容範囲ですが。 シナリオ分岐も基本的に選択肢ではなく、ルート選択方式。 その辺が展開を乱暴と感じさせる一因になっているのかも。 内容は、学園祭の準備から当日までのドタバタラブコメディ。 久しぶりに学生気分を思い出せました。 「懐かしいなぁ……」なんて感傷に耽りながらマウスをこちこち。 同ブランド他作品のキャラクター達もゲストキャラとして登場しています。古くからのF&Cユーザーはちょっとニヤリとするかもー。 勿論、メインキャラ達も盛り沢山。色々揃ってます。 私的には主人公の親友? 悪友? なヒロイン、千歩ちゃんが一番かな。 原画も複数人でキャラごとに違います。 実際のゲーム画面はきちんと一人に統一されていますが、取り説見てちょっと戸惑ったかな。 全然違う絵柄が普通に並んでるから。 うん。でも老舗は老舗。グラフィックは綺麗です。 システム周りはいつもながらお見事。 ですが、一つだけ。シナリオ達成率がキャラ毎に分かれているのはいいんですが、同場面での些細な台詞まで反映されているのはちょっと。 笑いと涙のいっぱい詰まった素敵な学園祭にあなたも行こう♪ パンツ丸出しでベッドから半分ずり落ちてもまだ寝こける千歩ちゃんは凄いよ。 |