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□君の本心(月音ルナ様へ)
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Dear:葬儀屋様
○月○日で、○○○ホテルにより、私グレル・サトクリフがちょっとしたパーティーを開きますので、来て下さい。
From:グレル・サトクリフ
…………。
珍しいねぇ〜。
あの子が直接小生に伝えに来るんじゃなくて手紙で……しかも招待状。
何を考えてパーティーなんてしようとしたのかはわからないけれど………ヒッヒッヒ、これは面白そうだねぇ〜。
今から楽しみだ。
ある日の朝、葬儀屋はいつも通りに広告や新聞などが入っているだろうのポストを開けて見た所、何やら珍しい手紙が一通置いてあった。
また仕事の依頼とかだろうと思っていた葬儀屋は、つまらなそうに手紙を開けて読んだら、さっきのような招待状だったという事であった。
グレルからの招待状。
彼が一体何を考えて、パーティーを開こうと思ったのかはわからないが、おそらくこの手紙は…。
「小生の為……かね?いい匂いがする手紙だよぉ〜ヒッヒッヒ〜」
そう考えていた葬儀屋。
だが、同時刻。
そう考えていた者は他にもいた。
「おや、グレルさんからですね、…………珍しい…パーティーなどをわざわざ……しかも招待状まで……フッ、仕方ありませんね、行って差し上げましょうか」
「あれ?サトクリフ先輩からじゃ〜ん!!え〜と、……へぇ、パーティーか…面白そうじゃん♪せっかくの先輩からのお呼ばれなんだし、行くしかないッショ♪」
「…ん?グレル・サトクリフから…またイタズラですかね、まったく朝からいい迷惑ですよ………って…招待状?あの者にしては結構ちゃんとした文章ですね……仕方ありません、少しだけ様子を見に行きましょう、ただし様子見だけ。」
もちろん、手紙を渡された者達はみんな自分だけに渡されたのだと思っていた。
○○○ホテルは、グレルのような者では余程頑張らないと借りることの出来ない場所。
そんなホテルに招待されたのだから、二人きりで何か大切な話しがあったりするのではないかと思っている4人であった。