前半の海(-002)
□熱闘?!バレンタイン
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押し倒して、のしかかる。全身で両手両足をガッツリ押さえつけながら、ゾロの震える唇におれのを重ねた。
「んっ…――」
戸惑いながらも小さく熱い吐息を漏らすゾロから、奴もすごくドキドキしてるのが伝わってくる――
(…ヤベほんと可愛いなコイツ。たまらん)
おれのキスが、我ながら思いがけないくらいみるみる勢いづいていく。
「――っは、……あ…、
やめて、ください…」
(―――!)
え、なんで急に敬語なの?なんか、なんかすっげー可愛いんですけど〜
「なァ…なあゾロ、お前スッゴく…なんかいろいろしたくなっちゃうよ」
「……?!」
おれが首筋にかじりつくと、ゾロの体がキュッと反応した。
「…あ…っ」
「……なあゾロお前も今、『この人になら何かされちゃいたい』って気持ちじゃねェ?」
「は?!なんっ…だそれ、どーゆー…思い込みっ…」
「いや、なんか…お前の体がそう言ってる」
「…意味、わかんね…、う、…うあああ――!!!」
…ジャージって脱がせやすい。ズボンをずり下ろして直にそれを握ってやると、ゾロは子供のように大声で喚いた。
「シッ…そんな声出すなよホラ…気持ちいいだろ」
優しめに、丁寧にそこを扱いてやる。
「ふっ…、ううっ…」
顔をめいっぱい横に向けて下唇を噛むゾロ。その様子に興奮を煽られながらおれは、もう片方の手でジャージの上着も捲って露になった乳首をベロリと舐める。
「――…ひっ!」
ゾロの背中がビクビクとしなった。
(こいつ…もうイッちまうなこれ)
「おいゾロ…畳、汚すのマズイよな。今から口でする…全部飲んでやるから遠慮なくイケ」
「んっ?!…っあ!…や……あっ、あああ―――!!!!」
おれとしてはそれなりに構えていたのに、ちょっと簡単には飲みきれないくらい大量に放出されて驚いた。
「すげーよゾロ…お前の」
「…っ、…う…」
腕で自分の顔を隠しながら何か茫然とした声で呻くゾロをよそに、おれは奴の両足を思いきり持ち上げて、後ろのソコにむしゃぶりついた。
「わあっ!……いっ、いやだよ、…んな、とこっ…あ!……っく…、…っは…ハァッ…!!」
本音は気持ちいいはずだぜ。だってこいつ言うほど嫌がってねェし、悪いけどおれはうまいし。いやてゆーか、おれは“好きな人”にはとことんやるし。
そうこうするうちに明らかにゾロの力が抜けてきた。
(感じてる…)
素直な反応を見せ始めたのが可愛いかった。
なのでおれは舌を指に変えてみたのだが…これはまだいけなかったようだ。
指先が少〜し、第一関節くらいまで入っただけだっつーのにゾロの体は俄かに強張った。
「な、何……!」
「…こわいか?…じゃあ股でいい。挟ませろ」
「??!」
「…四つん這いになってみろよ」
「え、…や…イヤダ…………あっ!」
力ずくでおれのやりやすい体勢をとらせる。
「膝はもうちょこっと開いとけ。…そうだ」
まるでバックから挿入する時のような格好で、ゾロのそのあたりに抜き差しをぶちかます。
「あっ?!……はっ…あっ……あっ」
「…ゾロ…お前すごい…、こんだけでもう…ものスゲー…きもちいー……っ…」
「…ん」
「ヤベ、もうキた…
あっ――!」
結局、畳めっちゃ汚した…。
後でこいつのせいにされたら可哀相なので、それから結構しっかり掃除した(ちょっと間抜け)。
作業中、ゾロは部屋を飛び出すでも怒るでもなく、もちろんいきなり甘い言葉を吐くわけもなく、終始無言でそれでもじっと側にいた。
何考えてんのかなんてよくわかんなかったけど、なぜか前からいつも一緒にいた相手のような心地よさがあった。
並んで歩く帰り道、やっぱり無言のままのゾロにおれはもう一度言う。
「オイ。おれ、お前が好きだ」
「えっ!……あ…、おれァ…その、何がなんだか…」
「いや、おれはもうわかったぜ。お前もおれのこと好きだ」
「…っ?!」
「お前16?だよな?…いくら年頃ったって、好きでもねえ奴に弄られて体があんなに悦ぶもんかよ」
「//// …ヨ、ヨロコブってお前…おれは…!」
「あーもういいよ、恥ずかしがらなくて大丈夫だからお前…
安心して、おれのモンになれよ」
肩を抱き寄せて、ついばむ程度のキスをした。
躊躇うような表情のゾロが、それでも何か応えようとしている。
「…えっとゾロ、お前さ、少し舌…出してみな」
「……。」
「うん、そんな感じ」
絡めとり、吸い付いて、抱きしめる…
「ん……、んっ」
(はあ………たまんね……)
「ずっと好きだったんだよ、ゾロ」
(やべェな…)
チョコレートよりも甘い君―――
おれもうマジで、マジでめちゃくちゃメロリンラブです!
END