前半の海


□大技をお前に
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「…っ…はあ……、…っく……うう…ん、あっ…」

 目を閉じたまま裸で横たわるゾロは、自分の拳をかじってでもいるように見える仕草で左手の甲を口元あたりに当てている。そうすることでギリギリ何かに堪えているみたいだ。苦しそうな身じろぎを何度となく繰り返す。

 おれはさっきからずっとゾロの傍らに座り、ゆっくりとその体を弄りまわしながら奴のそんな姿を見ている。

 左の中指はたっぷりのローションと一緒に後ろのほうから内部に侵入させ、あの敏感な場所をグリグリと押し上げるように刺激。
 右手では胸のまわりを大きく撫でつつ、指先で時々乳首に悪戯を仕掛ける。


「…ふ……、…はっ…あ、…コック……!」
 ゾロが薄目を開けておれを見た。

「ん?なに?」

「…あ…やっぱこれ…イヤダ、でんき消し…っ」

「は?ダメだよ。狩り勝負でおれが勝ったらなんでも言うこと聞くって言ったじゃん。今日は電気つけたままで思いっきりあちこち見せて、って約束だろ」

「…けどっ、…そもそも……んとにてめェが勝ったのか怪しいもんだったっ…」

「あァ?!ぐだぐだと往生際の悪ィ野郎だな。ちゃんと審判立てただろ?(まー、ちゃんとっつってもルフィウソップチョッパーだけどよ…ウソップとか相当どうでもよさそうに判定してたけどよ…)
それとも何か?おめェ、世界一の剣豪目指す奴がまさか約束の一つも守れねーってのかよ?」

 ――約束を守れない奴――これはいつでもゾロを躍起にさせる効果てきめんワード。本当にこいつはクソちょろくて可愛い。


 おれは思わずニヤつきながら、中に挿れていた指にいっそうの力を加えてそこを擦り上げ、同時に、手の平で袋を揉んでやった。

「―――!…っ、ハアッ…あ、…あ」

 弾力のあるその体がたまんねェ色気を放ちながら艶かしく弓なりに張りつめる。

「ゾロ…なあ、やっぱお前って、すげえエロい体…隅々までよく見えて嬉しい…ものすげー興奮する…」

「……っ…」

 ゾロの上気した目尻にうっすらと涙が浮かぶ。柄にもなくコイツは、快感を得たときに無意識の涙をこぼすことがある。


「なーゾロ」

 おれは手の動きを止めずに言葉を続けた。

「今さらあれだけどよ…、おれの“魔法の手”は、お前も知ってのとおり両利きだろ…」

「………?」

「これよォ、お前にあんなことやこんなことする時に、やっぱこれでよかったんだよな〜ってすごく思ったりする」

「う……アホか…そんなのは…コック業で実感しろ…よっ」

「んあ?それはおめェなんかに言われなくてもよ、料理を完璧に出来るってェのはおれにとっちゃ当たり前なのよ」

「………」

「なーなーなーゾロ違うんだ、それよりさ、面白ェこと思いついたんだよ」

「………ホントに面白ェんだろうな…お前、時々さみィから……」

「フンッ」

 おれは屈み込んで、ゾロのすっかり固くなったそれに口付けた。

「……っ…!」

「おれァ両利きだからよ、手ェ使いながらホラ、こうやって口にコレくわえると、お前と同じ三刀流〜♪」

「は……」

「ほひ!いひィ〜(鬼!斬り)」

「いや…マジでアホか……あっ、や……」

 ゾロが呆れようとも、両手と口の愛撫は力を抜かない。

「“尺八”ポンドほお〜っ」

「ちっ…ちがうちがうちがう…っ、…バカヤロ……も、そーゆーのよせ……な、萎えるわっ!」

「は〜?」
おれは口を離してゾロの顔を見る。

「なに生意気言ってんだてめェ…ついさっきまで電気消せのなんのと可愛いコぶってたくせによォ…しかも全っ然萎えてねーだろうがこのエロチンッ」

 おれはしっかり両手も動かしながら、パクリとカリを甘噛みする。

「ハアッ――…!」


 そうでなくとも敏感なゾロの体。器用に性感帯の三点同時責めを受けて、腰を浮かせピクピクと痙攣し始めている。
 そして誘われるようにおれも、だんだん余裕なく体が熱を纏い出す。

「あ…っ、ああっ…はっ…ハア……サンジッ…ああああっ」

「あ…いいなゾロ、すげ…いい声だ……それにこの、やらしい汁っ…めちゃめちゃ溢れさせて…はしたない、奴だ……っ、あ…なんかおれも…そろそろ……」



(――――あ。)

「…なーおいゾロ…、気付いちまったんだが…おれァやっぱ四刀流だぜ」

「…………え…」

「ヘッ…、この、四本目の最上大業物、今日はなんだかいつも以上に隆々だぞ。惜しみ無くブッ挿してやっからよ〜、覚悟しとけよエロ剣士!」


「なっ……ア…アホが…っ……てめ、
何が最上大業かっ…

さっきから!
下品にも!

ほどがあるわァ〜〜〜ッッ!!!!!」

END

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