クローバーの国のアリス

□幸せになれるクローバー
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「お姉さん」

声のするほうを向くと、ドアの向こうから顔を出す双子がいた。

「どうしたの?」

「あのね、お姉さんにプレゼントを持って来たんだよ」

「プレゼント?」

そう言って手渡されたものを見る。

「これ、四葉のクローバー?」

「そうだよ。僕たちお姉さんに喜んでもらおうと一生懸命さがしたんだよ」

「ありがとう。嬉しいわ」

「ねえ、お姉さん今幸せ?」

「え?」

なぜそんなことを聞くのだろう?
プレゼントをもらって幸せでないはずがない

「お姉さん、この前言ってたよね。四葉のクローバーを見つけると幸せになれるって」

「だから、お姉さん今幸せ?」

「…ええ、幸せよ。」

でも本当は、クローバーなんてなくても私は二人がいてくれたらそれで幸せなのに

「これからもずっと一緒にいてくれる?」

私の問いかけに二人は笑って答えてくれた

「もちろん。ずっと一緒だよ」


いつか二人が大人になって私から離れて行ってしまうその時まで…
もらったクローバーの幸せが続きますように。

私はひそかにそう願った。


END

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