purewitch
□第一話
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「もー、うるさい」
「で、何ですか。みなさん銀さんに逢いに来たわけじゃないんでしょ」
新八が言うと、土方と沖田が口を開いた。
「俺ァ、林檎にライター返しに来ただけだ」
「俺ァ林檎をデートに誘いに来ただけでさァ」
「お前これから見回りだろーがァァァァア!!!」
「あ、あたしは別にいいけど」
「エ!?林檎行くアルか!?」
少し涙目で訴える神楽に、林檎は優しく頭を撫でた。
「神楽にお土産買ってきてあげる。
何がいい?」
「……酢昆布いっぱい」
「わかった!いい子にしてるんだよ?」
「もちろんネ」
林檎は神楽に笑いかけた。
「なんでィ土方さん。そんなに林檎と居るのが嫌なんですかィ?」
「…ちげーよ」
「ハァ、じゃあこうしやしょう。林檎と一緒に見回りをする。いいでしょう?」
「しょーがねぇな…」
林檎は土方、沖田と共にスナックを出た。
「林檎〜!いってらっしゃーいアルー!!」
そんな声が聞こえた時、新八に手を掴まれ、小声で言われた。
「今日、僕家に帰りますから。神楽ちゃんの事お願いします」
「うん。じゃ行ってくるね」
「いってらっしゃい」