♪10万HITS企画♪

□【8】
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chu、chu…。バスタブに腰かけた俺の顎に手を添えて上向け、エリックが覆い被さるようにして唇を触れさせてくる。

「ん…んん…はぁ…」

出しっぱなしのシャワーの音にけして紛れず、リップ音と互いの吐息がやけに大きくバスルームに響いた。恥ずかしいけど、確かに俺は興奮していた。

「アラン…嫌じゃないよな…?」

夢中でエリックの唇を追う俺から身を起こし、エリックが小さく囁いた。瞳を閉じて甘い口付けに酔っていた俺は、少し我に返って薄目を開ける。再び、下肢に刺激が走った。

「ぁんっ…」

「アラン、ちゃんと見てみろ」

「んっ…?」

ただでさえ快感に鈍る頭ではにわかに意味が理解できず、俺は掠れた喘ぎでエリックに問う。エリックと同じ色の目が合うと、左手が優しく頭にかかり、下を向くように力が加えられた。ボディーソープと一度目の吐精でぬめる俺自身が視界に入ったが、エリックの手によって与えられる悦に思わずきつく瞳を瞑ると、またエリックが囁いた。

「ぁ、エリック…っ」

「目を開けろアラン。ちゃんと見るんだ」

意外すぎる言葉に、俺は思わず不平の呻きを漏らす。

「やっ…」

「駄目だ。ちゃんと見ろ」

途端に、下肢への刺激が止まってしまった。

「あ、や、…っやめないで…っ」

愛しいヒトの愛撫を求めて、俺は声を裏返させる。

「目を開けろ。お前も俺も男だけど、お前を愛してる…どうして欲しい?」

無情にも、エリックが言い募った。快感と背徳と羞恥に潤む瞳を薄ら開けると、ピンク色に色付く俺自身が、エリックの右手に握られているのが見えた。

「アラン…何処を、どうして欲しい?」

(変になりそう…!)

俺は、中途半端に煽られている感触に、悶えて口走った。死ぬほど恥ずかしかったけど、覚えたての絶頂を追いかけて、必死だった。

「もっと…俺のを、擦って…めちゃくちゃにして欲しい…っ」

「良い子だ…してやるから、ちゃんと見てろよ」

ブラウンの前髪に優しい口付けが落とされ、エリックの言葉通り瞳を開けたままの俺の眼下で、行為が再開された。触覚、聴覚に加え、視覚からも犯されて、一度目よりも遥かに大きな快感の波がやってくる。

「あっ、あぁん、エリッ…イッちゃう…!」

「イけよ、アラン。いっぱい出して…」

「あ!あ──!!」

低音で耳朶を甘噛みされて、俺は堪らず声を上げた。俺の幹から、白くねばついた体液が飛び、同じように脈打っているエリック自身にそれが絡んだ。理性なんてものは吹き飛んでしまう光景だった。

「…エリッ、ク…」

立ち上がろうとしてうまくいかず、エリックにすがって、もろともにバスルームの床に落ちる。今にも弾けそうに育ったエリック自身が、尻の下に感じられた。

(あ…エリック…)

俺は思い出した。エリックが男にも手を出しているらしいと聞いて、思わず詳しく男同士の営みの方法を訊いてしまった事を。

(まず…慣らすんだよな…)

俺は目の眩むような快感の余韻の中、俺より遥かに大きいエリックのものを後孔に当てた。

「アラン?!馬鹿、無理しなくて良い、やめろ」

「だって…エリック、イッてないだろ。エリックも気持ちよくなって欲しい…っ」

エリックの硬い先端で入り口を刺激しながら、俺は譲らない。

(エリックとひとつになりたい…)

彼に愛されていると思ったら、大胆になれた。やめろと言いつつ、腰を下ろしていく度に荒い息を吐くエリックに、もっと奉仕したくて少しずつエリックを受け入れていった。

「アラン…っ、アラン…」

名を呼ばれる毎に、無意識にきゅうと後孔がエリックを締め上げる。

「はぁ…んっ…」

はじめはエリックに気持ちよくなって欲しいという思いで動いていた身体が、次第に本能で動き出す。内部の一点にエリック自身が当たると自然と腰が動いて、二度も続けざまにイッたのにも関わらず、俺自身もまた硬く育っていた。

「アラン…っ、キツすぎだお前…っく…」

エリックの声がセクシーに掠れ上がる。

(エリックも気持ちいいのかな…)

動かないエリックに不安になって、俺は腰を振ってみた。

「ぁんっ、エリック…大好き…っ」

「この馬鹿…もう、離してやんねぇぞっ…!」

今まで聞いた事もない、獰猛な雄の唸りを上げたかと思うと、一気にエリックが下から突き上げ始めた。

「っあ、あ!はぁんっ!」

俺はエリックの首に腕を回して、振り落とされないようにするだけで手一杯になった。先程までの躊躇が嘘のように、激しくエリックが腰をぶつけてくる。

「あっ、イイっ、エリック、すごっ…!」

後は、もう快感を追うばかりでよく覚えていなかった。一点を擦り上げられて何度イッたか、突き当たりに届く衝撃に何度「愛してる」と叫んだか分からぬまま、俺はいつの間にか無意識の縁に落ちていった。

Continued.

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