おはなし
□おしおき(サンゾロ,R18気味,あいか様リク)
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「おい…うそだろ?!
冗談やめろよ、サンジ!!!」
「…だからてめェ誰だよ…」
「おれだよ、ほら、ルフィだ!」
「…初めて聞く名だな。 バラティエの客か?」
「違ぇよ〜! それにここはバラティエじゃねぇ。 サウザント・サニー号だ。
おまえ、おれの誘いで船に乗ったろ? 」
「…俺…が自らバラティエを…離れたのか…?」
「ああ、そうだ。
…ほんっとに、忘れちまったのか?」
「…みたいね」
「!?あぁ〜!なんて麗しいお方だ!!
よろしければ、お名前をお伺いさせてくださいプリンセスv俺のことはプリンスとよんでくださいね〜vv」
「はぁ〜…っ
そういう所は変わってないのね…」
ここはサニー号の甲板。
ルフィとナミが、サンジを囲んで立っている。
事の起こりはおよそ五分前に遡る…
ジュースのグラスを持ったナミが、みかんをつまみ食いしているルフィをおい払おうと怒って階段を降りているときに、階段を踏み外してしまったのだ。
階段の下にはナミにジュースを運んだ直後のサンジがいた。
レディを救わなくては!
だがグラスも割るわけにゃいかねぇ…
そう考えた彼は、右手でナミを、左手でナミの持っていたグラスをキャッチした結果…甲板に思いっきり頭を打って気を失ってしまったのであった。
ナミもグラスも傷ひとつなく無事だった。
しかし、サンジはどうやらそうではなかったらしい。
5分後に目覚めた彼は、なんと一味に関する記憶を全て失っていたのだ。
「…どうやら、チョッパーを呼ばなきゃいけないみたいね。」
「ほんとに忘れちまったのかな〜。
ま、おれは別に気にしねぇけどな!
サンジはサンジだ!」
「ばか、だからってほっとく訳にはいかないでしょうが。
だいたい元はといえば、全部あんたのせいなんだからね、ルフィ!」
「ぃたたたタタ…ひっぱるなって!」
「ほら、さっさとチョッパー呼んでくる!」
「ちぇっ…おまえが行けよな〜っ」
ナミに耳を思いっきり引き延ばされたルフィは、ぷくーっとほっぺたを膨らませながら船医のチョッパーを探しに行った。
「まさか…サンジくんがこんなことになっちゃうなんて」
「ああプリンセス、憂いを帯びた姿も素敵だぁぁあ〜っvvv」
「……はぁ〜っ。」
ナミはサンジを見やると一層深く溜め息を吐いた。