おはなし

□おしおき(サンゾロ,R18気味,あいか様リク)
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その後、チョッパーの診断によって、サンジは頭を強く打った衝撃によって一時的に軽度の記憶喪失になっているらしいと分かった。

「自分の名前や昔の事なんかは覚えてるみたいだし…きっと時間が立てば思い出すはずだよ。
あと…記憶ってのは、情報に刺激されて復元することが多いんだ。
だからみんな、できるだけ自分のことをサンジに知ってもらうようにするんだ」


「おい…こいつ、非常食か?」

「…っ!!!違う!俺は医者だッ!」


「ふふ…記憶を失っているとはいえ、なんだかあまり変わっていないみたいね、コックさん」


「わ〜ぉ!こちらにもお美しいレディが!!俺はサンジと申します、レディ…貴方のお名前は?vv」


「ニコ・ロビンよ。この船で考古学者として歴史を追っているの。誕生日は2月6日、好きな食べ物は…そうね、コーヒーに合うものが好きだわ。
……これでいいのかしら、船医さん?」


「ロビンちゅわ〜〜んv
なんて素敵なレディなんだ!!
それではコック・サンジ、直ぐにコーヒーとおやつをお持ちしますっv…っと、キッチンはどこだ?」


「おう、いいぞロビン!
他のみんなも、ロビンみたいにサンジにいろいろ話しかけてみてくれよな」






そして、その後、サンジがいつも通りに振る舞ったおやつを食べながら、一味はサンジに向かっておのおの自分のことを話しかけていた。


「俺様はキャプテーン・ウソップ!
この船の船長だ!!!」


「違ぇぞ〜!!
船長はおれ、モンキー・D・ルフィだ、よろしく!!んで、こいつは狙撃手だ!」


「そう!俺様は狙撃の名人…今日は朝から合計20000羽の鳥を撃ち落とした!(ウソだけど」

「え〜っウソップすげぇな〜!
俺はチョッパー、ヒトヒトの実を食べたトナカイで、この船の船医だ。
非常食じゃねェし、たぬきでもねーぞ!」


「ヨホホホホホ…記憶喪失とは、不思議なこともあるもんですネ!
あ、私、死んで骨だけブルックと申します!
この船の音楽家です。貴方の心にボーンと響くMusic奏でますよ…骨だけに!!
ヨホホ…げふっ…あっ失礼!ゲップが…ぶっ…下からも!」


「きたねェガイコツ野郎だぜほんと……
んー今日のおやつもスーパー美味ぇぜ!!
さすがコック、記憶はなくても美味ぇもんは作れンだな…
おっと、俺ぁフランキー、この船の船大工だ!
このサウザント・サニーを作ったのもこの俺だ」
「私はナミ。キュートでパーフェクトなこの船の航海士よ。大好きなのはお金とみかん!ところでサンジ君……あなた私に10万ベリーの借金があるんだけど…返して貰えるかしら?」


「…ったく、怖ぇ女だ……俺はロロノア・ゾロ。世界一の大剣豪を目指している」






サンジは骸骨やシカが話すことに驚いたり、ナミやロビンにでれでれと愛想をふりまいたりしながら話を聞いていたが、記憶はまだ戻らないようだった。


「よし!!わかったぞ!」


突然ルフィがししし、と笑って立ち上がる。

「なんだ、ルフィ?」


「サンジを階段から突き落とそう!」


「なに言ってるのよルフィ!
ただでさえサンジ君は記憶がないのにこれ以上痛めつけてどうする気!?」


呆れるナミ。しかしチョッパーは…


「…いや、ルフィの言うことにも一理ある。外側から刺激を与えることによって、思い出すこともあるんだ。
これだけ話かけても治らないからには…試してみるべきかもしれない」


「よし、そうと決まれば早速やるぞ!」


「え、おい、ちょっと待て何する気だ!」

チョッパーの言葉を聞いたルフィはサンジをひっつかみ、びよんと階段の上へ飛んでいった。


「ゴムゴムのォ〜!!
階段突き落としぃ〜〜〜〜!!!!」


「おいやめっ…うわぁああああーっ!!」


「…いや、それゴム関係ねェだろ!」






ウソップの冷静なツッコミと共に、サンジは無事(?)、階段から落ちていった。
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