理想と真実
□ジムリーダー・アロエ
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さっきの声がキダチのではないことは確か。
回りを見回してもさっきの声の主らしき人は見当たらない。
それにさっきの声はテレパシーのように頭に響いていた。
「どうかしましたか?」
「あの……さっき声が聞こえませんでした?」
「何の声ですか?
私にはなにも聞こえなかったですよ」
「…そうですか…」
ミジュマル達にも先ほどの声は聞こえていないようだ。
もうさっきの声は聞こえず、トウコも空耳だと思い、それ以上考えなかった。
「この先がジムです。私の妻のアロエが考えたクイズに答え、トレーナーを倒し、アロエさんのもとを目指してください」
「分かりました」
キダチに案内され、先に進むとたくさんの本棚とトレーナーらしき人が三人。
クイズの問題は、本に挟まっていた。
クイズはそんなに難しいものではなかった。
トウコは、それなりに知識や学力は一応身につけていたため、何とか分かった。
トレーナーはノーマルタイプばかりのポケモンを出してきたのでダゲキであっさり倒せた。
最後の問題に正解し、全ての腕試しトレーナーを倒して、本棚のスイッチを押すと、階段が現れた。
「いよいよね」
ダゲキ達を回復させ、気を引きしめてトウコは階段を降りた。
そこには凛とした態度でジムリーダー、アロエが待ち構えていた。
その横には、審判らしき男性もいた。
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