理想と真実
□ジムリーダー・アロエ
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「よし、みんな頑張ってバッジゲットを目指そうね!」
ジムの前に立ち、トウコはミジュマル達に呼び掛けた。
ミジュマル達が力強く頷いているなか、先ほどゲットしたダゲキの顔は少し暗かった。
「ダゲキ…どうしたの?
今回はアナタの力は絶対に必要なんだから」
トウコはダゲキの顔が暗いことにすぐに気づいた。
だが、どうしたら良いのか分からずそう声をかけることしか出来なかった。
トウコは少しして、シッポウジム兼博物館に足を踏み入れた。
「ようこそ、アナタはトレーナーさんですね。
ということは、ジムに挑戦しますか?」
「はい、ジムリーダーのアロエさんに挑戦したいです!」
「そうですか、私は、服館長のキダチです。
まぁ、ジム戦前にせっかくいらしたのですから館内をご案内しましょう」
キダチはトウコに展示品の説明を始めた。
「――――でこちらはただの古石です。古いことに何の価値もないただの古石ですけどね……キレイですから、展示しております」
「へぇ、そうなんですか」
トウコはこういうことにあまり興味がなかったため、適当にキダチの説明を聞いていた。
だが、ふる石を少し見つめていると……
『…お前が……真実を…求めし英雄か…』
「えっ?」
突然トウコの頭に不思議な声が響いた。
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