砂漠の舞姫
□初バトル
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ミレイの旅のパーティーにフーラ(ロコン)とレオが加わった。
ミレイ達はジムのあるデザトシティに向けて歩いていた。
「ねえレオは本当に自分のこと何も覚えてないの?」
唐突にミレイが尋ねた。
「…あぁ、思い出そうとしても何も思い出せない。
持ち物を調べてみたが、自分のことが分かりそうな物はなかった」
「そうなんだ……」
レオの持ち物は、財布にいい傷薬などの薬、何やら難しそうな本、それと最低限の旅の必需品だった。
手持ちポケモンは、エーフィとブラッキーの他にバクフーンがいた。
「そういえばP☆DAは持ってないの?あれに個人情報も入ってるかも……」
「探したが持ってなかった。落としたか、最初から持ってなかったのどちらかだが……」
オーレ地方のほとんどのトレーナーがP☆DAを所持している。
「大抵の自分のこと以外はちゃんと覚えてるのに…エーフィ達のことが思い出せない」
レオは少し寂しそうにそう言った。
「エーフィ達にニックネームを付けてたのか、そもそもいつから一緒にいるのかさえ……」
「レオ、本当にごめんね。私達を助けたせいで……」
「気にするな、そんな顔されたらオレも困る。リフラだったよな、お前もそんなに気にしなくて良いさ」
ミレイと同じく申し訳なさそうな顔をしているリフラの頭をレオは屈んで優しく撫でた。
レオの浮かべている優しい笑みにミレイは思わず見惚れる。
「(やっぱり優しいなぁ……それにカッコいい…あの人にソックリだ)」
「? 人の顔をジッと見てるが、オレの顔に何か付いてるのか?」
「えっ!あっ!何でもないよ!//////」
ついずっと見詰めてしまい、レオに不振がられたがミレイは慌てて誤魔化す。
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